【マギ】僕は誇り高きファナリス (ページ3)

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1.再開ページ3

とある奴〇買いの男に、僕は買われた。

今日は外に出た。

久々の外は眩しくて、明るくて。

とても、綺麗だった。

僕を買ったのは"リアン"様。

リアン様はこの領地の領主。

リアン｢ここで待ってろ｣

『はい』

僕はコロッセオで日々動物や人と闘っている。

勿論本気で闘ってはいない、足には足枷を、腕にも枷を、首には首輪を付けた状態なので、思うように動かない。

故に手加減で戦っていた。

今日は鉄の床ではなく、暖かい砂の床に足をつけている、今日は寒い檻の中ではなく暖かい風の中に立っている、今日は光が見えない暗い牢屋の中ではなく綺麗な、眩しい太陽の下にいる。

この一瞬の時間を、毎週楽しみにしていた。

ぼーっとしていると前から人が歩いてきた、どうやらこのお店に用があるようだ。

服装からして貴族。

ふと目が合った人物が居た、白髪、そばかす、声。

これは、昔助けてもらった、あの少年。

貴族だったんだ、と思い目を合わせてはいけないと思い、目を、伏せた。

すると頭上から声が聞こえてきた。

？｢A…？｣

あぁ、呼ばないで、昔のように呼ばないで、貴女とは身分が違う。

『人違いでは…僕はしがないただの隷属なので。』

それを言い終わると僕は再び目を伏せた。

？？｢なるほど、隷属…か、Aと言ったか。その身体は…｣

『お見苦しい姿をお見せして申し訳ございません、これは、僕が悪い子だったので、教育を受けただけです。』

リアン様は悪くない。

？｢姉さん…？｣

えっ…

声の主を見ると私は目を見開かせた。

『モ、モルジアナ…？？』

生きていた、僕の、たった1人の家族。

モルジアナが…そっか、もう、奴〇じゃないんだね…。

モル｢姉さんっ！！(抱きつく｣

『モルジアナっ、離して…』

早く、早く離れないとっ…

リアン｢なぁーに楽しそうにしてんだぁ？｣

『ｯ…も、申し訳ございません、リアン様。…モルジアナさん、離してください。』

ｸﾞｻｯ)

…痛くない。

刺されることに痛みを感じない、もう、痛感がないんだ…。

リアン｢これはこれは、何処かの貴族様ですかな…？薄汚いうちのが申し訳ございません、では私共はこれにて。｣

リアン様は笑顔でそう言うとこちらを見て睨んだ、あ、怒ってる。

また、あの中に入るのか…。

今日はどんな罰を受けないといけないんだろうか…。

モル｢姉さんに………な。｣

リアン｢はい？｣

モル｢姉さんに、触るな。｣(殺意