検索窓
今日:61 hit、昨日:78 hit、合計:1,319,263 hit

Story 13 ページ15

「あ、蘭。園子」

「もぉー、今日はウチで遊ぶ約束だったでしょー!?」

「ごめんごめん、ちょっとバタバタしててさ……。あ、研二兄と陣平兄またね」


Aは同い年くらいの少女2人と一緒にどこかへ行ってしまった。


「……」


俺は先ほどの言葉を思い返していた。


『あのさ、今、休憩してる?よね。爆弾のタイマーが止まってるから』

『今すぐみんな連れてそこから離れて!』

『いいから早く!タイマーはまた爆弾犯の手によって動き出す!そこにいたら死んじゃう!』


単純な推理とは思い難い。

まるで未来が分かっていたかのように(、、、、、、、、、、、、、、、、、)──


(……あいつ……何かあるのか?)


それは萩原も思っていたらしく、帰りの車内で運転中の俺に尋ねて来た。


「……なぁ、松田」

「あ?」

「Aちゃん……まるで未来が見えてたみたいな言い方してたよな?」

「ああ……。何かありそうだけどな……」


でも、彼女は何も言ってこない。失言に気づいてない可能性もあるが。


「俺は命救われた身だしね。あの子が話してくれるまでは訊かないことにしようかと」

「そうか……」


車内は静かに重い空気が流れている。窓の外の景色が後ろへ流れていった。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


「……」

「A?」

「……」

「A!」

「ぅえっ、何?」

「もう、ボーッとしすぎ!ホラ、次Aの番だよ!」

「え、ウソ。ごめん」


あたしはボーッとしてたせいで、ババ抜きの順番が来ていたのに気づかなかった。

ババ抜きの決着がついて、次は大富豪をやることに。
その間にも、あたしは自分の失言についてひどく後悔していた。


あたしのバカー!何自分から「あたし未来分かります」みたいなことアピってんのよ!
あれじゃーいくら何でもバレてるって!いや、怪しまれてるかも!


「あたしのバカ……」


あたしは大きくため息をついた。

Story 14→←Story 12



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (337 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
933人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

おーにし(プロフ) - 零大好き(*´ー`*)さん» ありがとうございます!降谷さんをカッコよく書けるよう精進してまいります(^^) (2018年4月21日 19時) (レス) id: 1c4bcc000c (このIDを非表示/違反報告)
零大好き(*´ー`*) - めっちゃ面白いです。降谷零が好きなのでいいですね! (2018年4月20日 21時) (レス) id: 99bad809e9 (このIDを非表示/違反報告)
零音(プロフ) - おーにしさん» いえいえ、こちらこそすいません。m(_ _)m (2017年10月5日 8時) (レス) id: 0fac29e216 (このIDを非表示/違反報告)
おーにし(プロフ) - 零音さん» そうなんですよ。ご心配おかけしてすいませんでした (2017年10月5日 6時) (レス) id: 0c53be3934 (このIDを非表示/違反報告)
零音(プロフ) - おーにしさん» はい、そうです。結構似ていたので、偶然似てしまっていたんですね。 (2017年10月5日 1時) (レス) id: 0fac29e216 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:おーにし x他1人 | 作成日時:2017年5月14日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。