温泉デェト ページ38
二人で支度を整えて桶と手ぬぐいを持ち
いざ出陣する
なんでも温泉は十字路をふたつ進んで左に曲がり右に行くとあるらしい
まぁまぁの距離である、これなら俺の家で風呂に入る方が近くないか…とふと不死川は思う
しかし今そんな事をいえば興醒めもいい所
少女は嬉しそうにチラチラと不死川を見たり目を逸らしたりして遊んでいる
よっぽど嬉しいのだろうと不死川も少し頬を緩ませる
すると通りすがりのおじさんに声を掛けられる
「おお！Aちゃん！元気かい！お隣の人は…」
めちゃくちゃ不審な目で見られる
そりゃそうだこんな可愛らしい少女の隣を
デカい目つきの悪い、いや柄の悪い傷だらけの男が居るのだから、人さらいに見えなくもない。
少女は依然笑顔のまま当然のように答える
『こんにちは佐藤さん！彼は私のお友達です！！』
満足気に答えてさ、行きましょと腕を引っ張られる
不死川は思考停止した
ご近所さんから格が上がった
そう、お友達になったのだ
見知った人から知り合いに昇格した事は
不死川実弥にとって嬉し過ぎる事だった
お友達お友達お友達お友達とゆう単語が脳を占拠しており
不死川の顔面は少女も驚く程の大騒動である。
『実、実弥さんどうしました…！』
言われてはっとする。そして平常心を装う
「なんでもねェ」
歩いていると少女はよく話しかけられる
社交的なのだろう、歩く人みんな知っているのではないかぐらいに声を掛けられ銭湯まで辿り着かない
だがそんな彼女の横の男を見ると皆、この二人の関係は…と疑問を持つ
明るくて優しい少女と初めて見る高身長の目つきの悪い柄の悪い傷だらけの男…
やはり人さらいか、借金取りかなにかなのだろうか
と不安がり、一応不死川の事を聞いてくる
「どうゆうご関係…？」と。
少女は屈託のない笑顔でひたすら友達です！とゆう
それを見て周りは安心するのかほっと一息つくと
不死川をみやり、Aちゃん頼むで。と肩を叩かれる
何を頼まれたのかは分からないが取り敢えず頷く不死川。意外と天然だ…と少女は隣で驚く
そしてとうとう銭湯についた
眉皺を寄せて凄いオーラを発している不死川実弥
それを見た少女は笑いながら緊張を解してくる
『じゃあ実弥さん！ここでまた会いましょ！』
そう言って女湯に入っていく
後ろ姿を縋るように見ているとまわりの目が痛くなってきた…俺は男だ
腹を決めろと男湯に進む不死川実弥だった
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花帆 - 完結おめでとうございます！ 垣根の外からの出会いや、不死川兄の夢主さんへの対応や感情の変化が本当に可愛くて、微笑ましいです(*´ω｀*)温かい気持ちになれるお話で面白いです！！すごい良かったです！番外編もあったら拝読したいぐらいです♪ (2019年9月12日 4時) (
レス) id: aa0adc990d (このIDを非表示/違反報告)
深紅 - ほんわかとした雰囲気がとても癒やされました。新作も楽しみにしてます。 (2019年7月30日 21時) (レス) id: d50d29b004 (このIDを非表示/違反報告)
あい＊ - 最高すぎます…やばいしんどい…(語彙力)すごい好きでさこの小説…！！！ (2019年7月25日 10時) (レス) id: 65f8b55b72 (このIDを非表示/違反報告)
白猫とみせかけてアルビノの黒猫(プロフ) - うおおおおお、語彙力とはこの事を言うのですね。好きです。2時間かけて読みましたがとても貴重な時間になりました泣有難う御座いました！！ (2019年7月25日 2時) (レス) id: 18a6a661ff (このIDを非表示/違反報告)
ねこずな(プロフ) - ウオオめちゃくちゃ良いお話です！不死川さんめっちゃキュンキュンしますー！ 新作も楽しみにしてます！！ (2019年7月13日 5時) (レス) id: f038d3e1b6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しづ | 作成日時：2019年7月9日 2時
