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十六にもなったのに、未だ増え続けている可愛らしいぬいぐるみ。
紅茶が飲めないくせに、「つい可愛くて」で買ってくるティーカップ。
ドレスを着るのは嫌いなのに、見るのは好きで特注しているドレス。
ある執事の影響でドハマりし、本棚が足りなくなるほど増えた本。
挙げればキリが無いのだが、まぁそんな感じである。
*
執事とはいえ、年頃の女の子のクローゼットを開けるのは些か抵抗があるが、仕事なのだから仕方ない。
戸を開けると、ズラリと並ぶ衣類の数々。
その中に唯一、篭に入れられている服を見つけ、俺はそれを手に持った。
「……またあいつ新しいパジャマ買ったな」
だが篭の中にあるパジャマは見覚えの無いものだった。
この屋敷では、お嬢様が何か買い物をするときは必ず執事の誰かを通すように、と主人から言われている。
つまりこのパジャマも、俺が知らない間に誰かが「も〜仕方ないな〜」と言ってポチッとしたわけだ。
……俺これでも執事長なんだけどな。
慣れたと言えば慣れたが、誰一人としてお嬢様の買い物に俺を通さないのは新手の嫌がらせなのだろうか。
さては俺ナメられてる？
「……まぁいいわ」
考えても仕方ない。
ナメられていようがいまいが、今後教育していけば良い話だ。
あいつら有能すぎて教育すること殆どないんだけど。
Aのパジャマを篭ごと脇に抱えて、物の配置が変わる前にさっさと部屋を出る。
なるべく部屋に痕跡は残したくない。
あんなんでも一応年頃の女の子ではあるようで、最近は執事が部屋に勝手に入ることをやけに嫌がるのだ。
朝起こしに行っただけでも「起きるまで待ちなさいよ！！」と理不尽な怒号を浴びせられる。
いやあんたが起きねぇから入ったんだよ、とは、大人げないと思って言わなかったが。
*
コンコンコン。
「お嬢様」
浴室に繋がる扉の前で立ち止まり、三回ノックする。
だが返答はなく、もう一度念のためにノックするも、やはり返答はなかった。
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白菜(プロフ) - あるてぃめっとさん» コメントありがとうございます！この作品のcssは自作ですね。フォントは『ほのか丸ゴシック』を使用させて頂いてます。参考にしていただければ幸いです！ (2021年3月30日 17時) (
レス) id: 367472b3a3 (このIDを非表示/違反報告)
あるてぃめっと - こちらの作品でははじめまして（といっても覚えてないと思いますが…）今回も素敵な文章をありがとうございます。それともう1つ素敵なcssだなと思い…自作でしょうか？紹介がないので…もしよろしければ、使っているフォントを教えていただけないでしょうか？ (2021年3月30日 16時) (レス) id: 037db07d8a (このIDを非表示/違反報告)
白菜(プロフ) - Rukaさん» 私も書きながら「この関係性が尊いと思える感じにしたい」と思ってるので、そう言っていただけると嬉しいです！お嬢があんな子だからきっとこんな関係性が出来たんでしょうね。これからも彼らをほほえましい気持ちで見ていただけたら嬉しいです(笑) (2021年3月29日 22時) (レス) id: 367472b3a3 (このIDを非表示/違反報告)
白菜(プロフ) - SALTさん» コメントありがとうございます！普段は文章詰め詰め野郎なので、今回の話は確かに読みやすいかもしれません(笑)応援ありがとうございます！ほんとにマイペースですが、これからもちょこちょこ更新していけれたらなと思います！ (2021年3月29日 22時) (レス) id: 367472b3a3 (このIDを非表示/違反報告)
Ruka(プロフ) - なんというか、お互い憎まれ口を叩きながらもお互いに好いているような関係が本当に好きです。お嬢はいつもこんなに暖かい空間にいるんだと思うと、なんだか微笑ましくなってしまいました笑 (2021年3月29日 16時) (レス) id: 323f90024b (このIDを非表示/違反報告)
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