秘めた執事と病弱お嬢様《黒》*

# 気になる中身は… ページ15

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そのまま窓を開けて

ベッドに戻ろうと振り返った時、




あの日記帳が目に入った。








せっかく忘れていたのに

また思い出して、




途端に中が気になってしまった。








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日記帳の置かれた机に近づく。




…今なら、家に誰もいない。








目黒の日記って

なにが書いてあるんだろう。




実はめちゃくちゃ可愛いこと

書いてあったりなんかして？！








…あ、こっそり私に

恋文とか書いてたらどうしよ。








『 …それはないない。笑 』








勝手に妄想だけが膨らんで

ドキドキしながら日記に手を掛けた。








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2018年6月1日

本日から宮舘家のA様の執事を任されることになりました。亡くなったお母様の代わりに、A様が安心して生活出来るよう務めて参りたい。



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2018年6月21日

昨晩から発熱あり。ステロイド薬の追加。明日まで下がらなければ一度医者にかかる必要あり。



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日記は思っていたよりも普通だった。




もはや日記というよりは

私の体調管理のようなもの。








どのぐらい熱があったとか

発作の頻度がどうとか、




そんなことがほぼ毎日欠かさず書かれてた。








日記の始まりは

目黒がここに来た2年前。




そんな時からずっと書き続けてくれてたんだ…








そう思うと

なんだか少し嬉しくなった。




少なくともこの日記を書いているときは

私を想っていてくれたってことでしょ？








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そのままペラペラと

順番にページをめくっていく。




似たような日記が続く中、

7月の【 夏祭り 】という文字に目が留まった。

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