秘めた執事と病弱お嬢様《黒》*

# 自分の生きる理由 ページ14

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『 え… パパ帰って来るの？』


目黒「 ええ、明後日ぐらいに。」








相変わらず目黒の部屋で

ずっと寝かせてもらってる私。








目黒はすっかり

布団で寝てくれてるし、




この部屋にも慣れて来た頃。








『 熱下げないと、
またパパに心配かけちゃう…、』


目黒「 いいじゃないですか。
親は子供を心配したいものですよ。」


『 でも…、』








流石に今回の熱は長すぎる。








もう1ヶ月近いんじゃない？




ここまでくると

さすがに命の危険すら感じる。








…パパに会うのいつぶりだろう。




もしかしたら最後になるかも、なんて

縁起でもないことまで考えちゃう。








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目黒「 少し買い出しに出かけて来ますが
一人で大丈夫ですか？」


『 今は気分が良いから大丈夫。』


目黒「 30分ほどで戻りますから
ゆっくり休んでいてくださいね。」


『 うん、いってらっしゃい。』








パパのことだけを伝えると




買い出しに行くと

また部屋を出て行った目黒。








私も祭りの日以来外に出てないし

そろそろ川辺が恋しくなる。








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みんなみたいに学校にも行けなくて

仕事も出来なくて、




パパがお金持ちだから

こんな寝てばかりでも生きていける。








…友達もいない、

彼氏もいない、




普通の人と同じ生活を送れない。








死を待つだけの私が

生きてる意味はどこにあるんだろう…




なんて、たまにそんな不安に襲われる。








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遠くでドアの閉まる音。




窓から外を見下ろすと

そこはちょうど玄関の真上だった。








遠ざかっていく目黒の背中。




もしこのまま帰って来なかったら

私はきっとここで孤独死だ。








『 …帰って来てね、目黒。』








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私の生きる理由は

いつか目黒に愛を伝えるためだと思えるほど、




私の中の目黒の存在は大きかった。

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