5話 ページ5
貴女「兄さん!!!!」
「ちょっと!!病院内ではお静かに!!」
看護師さんの注意も聞かず私は病室の扉を勢いよく開いた
病室内に入れば兄さんは大量のチューブが繋がれていて、隣の椅子には跳ねた人なのか女性が焦った雰囲気で立ち上がった
貴女「っ…兄さんを返してっ!!」
涙が零れる
家族を失ってしまうのではないかと思うと気が気ではない
女「お、落ち着いて下さい」
貴女「落ち着いてる、だから私が納得できるような理由をお願いします
何故、兄を弾いたの」
女「わ、私が弾いた訳じゃ…」
「俺なんです」
後ろから声が聞こえて振り返る
そこには警察と一緒に知らない男性が立っていた
男「俺が調子に乗って時速を守らず飛ばしてたんだ…
そしたらハンドル操作出来なくなってそのまま……」
すみませんでした
頭を下げる男性、女性もその人の彼女なのか「ほんとうにごめんなさい」と頭を下げる
貴女「…あなた方がどんなに謝ろうと兄さんが目を覚まさなければ、起きても何か障害があれば私は一生、あなた方を許さない
…今日はもう帰ってください」
そう言うと男達は静かに部屋を出ていく
相当な当たり方だったのかいつもだったら「痛てて〜」と笑う兄さんなのだが…
こんなことは初めてで正直どうしたらいいのかさえ分からない
貴女「兄さん…お願い
私を置いていかないでっ……」
震える手で兄さんの手を掴んだ
いつもより冷たいその手は握り返してくれることは無く
室内には小さな嗚咽が響いていた
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ごめん狛枝君、事故らせても「痛った〜い☆」にするつもりだった
状況がそうさせてくれなかったわ、すまん
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流雪 - 狛枝くんは一人称 「僕」 ですよ (2019年2月14日 23時) (
レス) id: 1e56891726 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水菜目
| 作成日時：2018年2月25日 19時
