七十三話 ページ26
-main side-
どうしよう どうしよう どうしよう
ぐるぐると頭の中で回る。
彼は私に発言権をあたえた。
だが、今の言葉に対してだろうか、
いや違う。
彼はこんなことを望んでいなかった。
だって、"仲間の首を絞める"など、あり得ないことだからだ。
私はどうしたらいいのかわからなかった。
わからなかったから、
ただひたすらに謝った。
謝罪の言葉を部屋中に溢れさせた。
「ごめんなさい、ごめんなさい‥っ」
赤いスカートに涙が溶け込む。
それさえも認知できないほどに視界は水で覆われていた。
ス「________ありがとう」
「___え?」
彼の声は私の心にすんなりと入ってきた。
「どう、して‥?私が、言ったこと、わかって‥」
私の涙は赤いスカートに落ちなかった。
彼のスウェットに染み込んだ。
________________________あったかい。
ス「話してくれてありがとう。ずっと抱えさせていて、気づかなくて、すまなかった」
彼は膝をついて、ベッドに座る私を抱き締めた。
鼓膜が彼の声で揺れる。
安心する。
外は真っ暗なのに、私の中はオレンジ色だ。
「っう、うぇ‥っ、く、うえぇぇぇぇ..」
ダメだなぁ、敵わないよ。
なり損ないの天使だからかな。
"彼"は私が落ち着くまでずっと、背中をさすってくれた。
________________________
-スティーブン side-
ス「落ち着いたかい?」
僕が聞くと、Aはうつむいたまま頷いた。
時刻は2:21。
ス「今夜はもう寝ると良い。色々と疲れただろう」
「‥ん」
Aの頭を撫でてやり、僕は部屋を後にしようとした。
けれど、それは小さな天使に遮られた。
「私が寝るまででいいから、そばに、いて、しい、です」
白髪から覗いた耳は赤く、頬も赤くなっている。これは多分、泣いたせいじゃないんだろう。
ス「‥喜んで引き受けるよ」
元々ソファか床で寝るつもりだったけど、
僕はAと一緒に寝ることにした。
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酒夜月(プロフ) - ししょーさん» だから、困った時は助け合いましょう!分からない事がありましたら私だってししょーさんに聞きますし、答えられる事があったら私だって力になります!だから、いつでも頼ってください!! (2018年1月6日 18時) (レス) id: 5d4c43be81 (このIDを非表示/違反報告)
酒夜月(プロフ) - ししょーさん» いえ、私もししょーさんと同じ夢小説の作者です。同じ作者の人がこんな事を言われていたらフォローしたくなります!!それに、人を助ける事は私にとっては当たり前の事です!!(^_^) (2018年1月6日 18時) (レス) id: 5d4c43be81 (このIDを非表示/違反報告)
ししょー(プロフ) - 酒夜月さん» フォローありがとうございます。今回の事は私の不注意が招いたことなので、あまり心配しなくても大丈夫ですよ。今後ともよろしくお願いしますね。 (2018年1月6日 18時) (レス) id: 23ac3f6a39 (このIDを非表示/違反報告)
ししょー(プロフ) - 、さん» ご指摘ありがとうございます。不快な思いをさせてしまいすみませんでした。今後はより一層の注意を払って投稿しますので、どうぞよろしくお願いします。 (2018年1月6日 18時) (レス) id: 23ac3f6a39 (このIDを非表示/違反報告)
酒夜月(プロフ) - 、さん» それなら私だってそうですし、外し忘れる事だってありますよ?ししょーさんなどの作者さん達は忙しい中…急いで皆さんに待たせないように送ってくれているんですから、多めに見てあげてください…!! (2018年1月6日 16時) (レス) id: 5d4c43be81 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ししょー | 作成日時:2018年1月6日 12時