中にはクーリングオフできなかったりする場合もあるから気をつけろ 一 ページ25
「妖刀『
銀時は万事屋のソファーで寝転び、ジャンプを読みながら言った。
向かいのソファーには新八とAが座っている。
「昔そういう名前の奇妙な刀があったっていう伝説の宝刀らしいです。この間、古本屋で見つけた本に書いてありました」
「あれ、星砕って、銀ちゃんが通販で買った木刀もそんな名前で紹介されてなかったっけ?」
Aが思い出したようにいえば、銀時は彼女を見てジャンプを閉じ体を起こした。
「あー、アレねー。そういやそんな感じで宣伝されてた気もするわ」
「いやあの木刀って通販で買ったものなんスか」
「そーだよ。なんかミステリアスな感じにしときたかったから言ってなかったけど」
「しょーもないことすんな!!」
「にしても星砕って凄い名前だよね」
「なんか本によれば、星砕は星をも切り裂くと言われてるらしいです。星喰の方は、どんな武器の相手だろうと有利不利関係なく星の全てを食らうとかどうとか」
「そんな刀あったらとっくにこの世滅びてんだろ」
銀時が耳を掻きながら呆れた様子で返した。
「ふふっ、案外、銀ちゃんの洞爺湖がそうだったりして」
三人で他愛もない話をして、木刀の話題になったからと新八が辺りを見回して洞爺湖を探す。
しかしいつもあるはずのそれがなくて。
「あれ? そう言えば銀さんの木刀は……」
「あ?机のそばに置いたはずだが……どこ行った?」
「あれ、私の小刀もない」
銀時の洞爺湖だけでなくAの小刀も消えてしまっていて。
そして新八がもう一人と一匹が消えているのに気づいた。
「そういえば神楽ちゃんがいない……」
「さっき神楽ちゃんが勝手に買ったネットショッピングの物、二人が返しに行ってたときにどこかに出てたよ」
神楽がテレビショッピングを知らずに注文していたため銀時たちはそれを返品処分していた。
「あいつ通販の返品された腹いせに持っていきやがったか? 俺のは通販で買えるよーなもんだが……」
銀時はあまり気にした様子はないが、Aの方を見て顎に手を当てて何か考えていた。
「お前のあの小刀って昔から愛用してなかったか?」
「え。だったら早く回収しないと」
「大丈夫大丈夫、そんな大層なものじゃないから。それに、昔あの小刀にちょっとしたおまじない掛けたから、そうそう壊されたりはしないよ」
『おまじない?』
二人は不思議そうにして首をかしげた。
中にはクーリングオフできなかったりする場合もあるから気をつけろ 二→←主人公の兄 戦のイラスト(※イメージ崩壊注意)
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作者名:刹那*桜 | 作成日時:2022年8月29日 18時