やっぱり子供は大人にトキメいちゃうもの 三 ページ10
「おい銀時、いい加減にしろ」
桂が殺気立って言う
高杉は黙っていたが彼からも殺気がヒシヒシと伝わってきた
「いいだろーせっかくの酒の席なんだ。んなピリピリするなよ」
「ぐえっ。銀ちゃん力強いって、胃の内容物出ちゃうからっ」
銀時は二人に怯えた様子なく酔っ払って後ろからAを抱きしめていた
「ヅラも高杉もそんな怖い顔しちゃいかんぜよ。皆で集まっとるんじゃきもっと楽しそうにせんと。のうAー?」
「え、ちょっと坂本君?」
ほんのり顔を赤くした坂本がAに近づいてきて前から抱きついてきた
「ふぎゃっ!?ま、まさか坂本君も酔っ払ってっ……んひゃ!?」
ムニッと坂本に思いっきり胸を掴まれてしまってAは顔を真っ赤にする
「Aの胸は柔らかいのー」
「こ、こらなに揉んでるのっ!離れてーっ」
「ちょっとくらいええじゃろ、たまにしか会えんのじゃき」
「だからって胸揉むのはおかしいって!」
(だ、ダメだ。このモジャモジャ完全に酔っ払ってるッ!)
ぐおーっ、と坂本を引き剥がそうと力を込めるが後ろに銀時がくっついてるせいで上手く押しのけられない
「銀ちゃん一回離れてっ」
「ヤダ」
「やだってそんな子供みたいな」
「なんか酒飲んだら体熱くなってきた」
「ちょっ、なに脱いでんの!?」
後ろで銀時がゴソゴソやっていてAが振り向けば、彼が上半身裸になっていてAは赤面して慌てて顔を背けた
「暑いし」
「だったらくっつくなっ!」
「Aの体冷たくて気持ちいいんだよ」
「金時ばっかりずるいぜよ。ならわしも脱ぐき」
「いや脱ぐなアホ!」
銀時が上半身裸のまま後ろから抱きついてきて坂本は前からがっしり腰を掴んできている
成人男性二人、しかも酔って顔の紅潮した少し色気のある相手に挟まれAの心臓がうるさく跳ね上がる
「ッ……!お兄ちゃん助けっ」
こういうとき戦は怒るだろうと思って彼の方を見るが
「猿みてーにキャイキャイ騒ぎやがって。おめーら男子中学生かよ。ヒック……てめーらがその気ならなァ、おれだって発 情期真っ盛りになるぞコラおい」
戦は焼酎の瓶を片手に顔を真っ赤にして泥酔していた
(お前もかァァァ!!)
「お兄ちゃんそんな酒弱くないでしょーが!どんだけ飲んでんの!?」
「いーじゃん辰馬が奢ってくれるんだしよー」
「Aももっと飲め飲めェ!」
「んぐっ!?」
坂本が自分の口に度数の高い洋酒を入れてAに口移ししてきた
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作者名:刹那*桜 | 作成日時:2023年5月27日 2時