死亡フラグに気をつけろ 四 ページ23
「
「ただの殺人集団が何を偉そうに」
沖田の横にいた少女は眉を寄せて噛みついた
「テロリストだけじゃ飽き足らず罪もない人間まで斬り殺してりゃ暇なんてないでしょうよ」
「霧江さん……って言いましたっけ。あなたのその……亡くなったお父上って攘夷浪士か何かじゃないんですか」
新八は少女の様子を見て汗を浮かべ、少し言いにくそうに切り出した。
「私が逆恨みでこんな事をしたとでも?父は何の罪もない一般市民……巻き込まれたんですよ」
「攘夷浪士と真選組、入り乱れての乱戦のなか父は巻き込まれ、この男に斬り殺されたんです」
霧江が話す後ろで、Aはグッと片腕を握り締めた。
「……って言ってるけど沖田君」
「知りゃあしませんよ」
「とぼけるな。我が父、
「かなわねーな。斬った人間の顔イチイチ覚えてたら俺ァ、今ここにいやせんぜ。そんなモン引きずってたらこちらが斬られちまうんでね」
戦場では一瞬の迷いさえ命取りになる
目の前の人間を一瞬でも早く肉塊にした者が生き残る
「そんな場所で紛れ込んだ
「一つだけ言えることは、俺が殺ったにせよそうでないにせよ」
「んな
霧江は沖田の吐き出した言葉に目を見開いた。
「貴様ァァァ!!」
「霧江さん落ち着いて!!」
拘束されているままでも立ち上がって襲い掛かろうとした彼女を新八が慌てて止める。
「貴様が父上を殺したんだァー!!殺してやる!絶対殺してやる!!」
恨み顔で叫ばれても沖田は平然として「よっこらせ」と立ち上がった
「惜しいねェ。女じゃなけりゃ
「だが仇討ちも程々にするこったな」
「次 俺の
沖田は肩に担いだ刀の鍔を指で弾き少し刀身を見せて意地の悪い笑みを浮かべた。
「んじゃ旦那あとはよろしく金は置いとくんで。あとコレ潰れちゃったけど食べてくだせェ……あ、そうだ」
沖田はケーキの箱を机に置き、Aの姿を見て思い出したように懐からお守りを出した。
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作者名:刹那*桜 | 作成日時:2023年5月27日 2時