検索窓
今日:26 hit、昨日:9 hit、合計:14,489 hit

大事なものの為ならば何だってできるのが怖いところ 九 終 ページ35

(アイツは大事なもののためなら何でもやる奴や。Aのことになりゃ、殺しも許容する鬼や……早うに止めな、取り返しのつかんことになるでA)

 勝男は険しい顔つきになって心の中で呟いた

 Aたちは聞き込みを続けるが情報は全く出てこない。

 夕方も過ぎてそろそろ夜になる頃で、銀時は一旦帰宅することにしてAにも戻るように連絡を入れた。

 一刻も早く真相を突き止めたいが何も見つからず、グッと拳を握った。

 すると手に持っていた携帯が震えてメールが一件届く。

 それは件の女からの連絡で、戦の件で分かったことがある、と書かれていた。

「!」

 Aは銀時に返信するのも忘れて、すぐに女のいる場所に向かった

 女がメールで送ってきた場所は、高そうなレストランが集まる高層ビルである

 役人御用達の会員制の場所であり、会員証がなければ入れない建物だった

 Aは会員証を持っているが、招かれない限りはあまり近づかない

「Aちゃん!」

 中では女が待っていてAを見て笑顔で駆けつけてきた

「あの、何でここに……」
「Aちゃん、会員証もってるのにあんまりここ来ないから」
「いや、その……私は場違いかなって思っちゃって」
「場違いなわけないよ。Aちゃんこそ来るべき場所なのに。ほら、こっち」
「あ、ちょっとっ」

 女はAの手を引いてエレベーターに乗り上の階に向かった

 押してあるのはレストランのある九階のボタンで

「あの、どうしてレストランに」
「Aちゃん。しばらくご飯食べてないでしょ」
「!」

 女の言葉が図星でAはドキッとする。

「ダメだよ、ちゃんと食べなきゃ。お代は全部、私もちだから」
「そ、そんなの申し訳な」
「いいからいいから」

 九階につき女が席に案内してAを座らせた

「料理運ばれてくるまで、戦君の話しよっか」
「!あのっ、分かったことがあるって」

 Aは戦の話になって立ち上がり前のめりになった

「まあまあ落ち着いて」

 女は苦笑いしつつスッと目を細める

「Aちゃんはお兄さんのこと、大事?」
「え……もちろん、ですけど」

「たとえば彼が……簡単に人を殺せるような人間でも?」
「それって、どういう」

 話していると、ドゴォ!と轟音が鳴り響いて入り口が破壊された

「!」

 Aが驚いてそちらを見れば

「おにい、ちゃん……」

 血まみれで刀を持った戦が、斬り捨てた警備員達を踏みつけて立っていた

家族だって知らないものの一つや二つはある 一→←大事なものの為ならば何だってできるのが怖いところ 八



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (18 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
46人がお気に入り
設定タグ:銀魂 , 逆ハー , 愛され   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

刹那*桜(プロフ) - アイナさん» コメントありがとうございます!ここまで読んでいただきオリキャラも慕っていただきありがとうございます! (5月5日 12時) (レス) id: f89dd253f0 (このIDを非表示/違反報告)
アイナ(プロフ) - いつもありがとうございます。夢主ちゃんも勿論大好きなのですが、ぶっきらぼうでちょっと怖いけど本当は優しいお兄ちゃんも大好きなので、彼の話を心待ちにしておりました。 暑くなってきましたので体調に気をつけてお過ごしください。 (2023年5月3日 12時) (レス) @page39 id: e6fe50ece6 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:刹那*桜 | 作成日時:2023年4月21日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。