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生ゴミは ちゃんと地獄へ捨てましょう 二 ページ18

『俺ァこれから、奴らを斬りに行く』
『斬るって、お前の親じゃ……』
『親?違うな……』



『俺がこれから斬るのはーー息するゴミだ』

 戦の黄色い目には確かな殺意があった

 憎しみでドス黒く濁っていて、躊躇(ちゅうちょ)や悲しみはカケラもない。

『Aには船の事故で両親死んだって伝えてるから。話合わせてくれると助かるわ』
『あ、おい!!』

 戦はサラッと言って手を振り歩いていった。

 今は松陽が外に出ていて、彼を止められる者は誰もいない。

 河川敷(かせんじき)で、戦の両親は後ろ手に縄で拘束された状態で座らされていた。

 公開処刑らしく、多くの野次馬たちが たむろしている。

『これより、我が国を転覆させようとした愚かな謀反者を処刑する!』

 役人が声を上げ、刀を持った執行人が戦の両親たちの元まできた。

 銀色の刀身が持ち上げられ、太陽の光を受けて刃先が煌めく。

 執行人が振り下ろそうとしたその瞬間

 そこに人が吹っ飛んできてドガッと思いっきりぶつかった

 飛んできた方向から、野次馬を押し除けて戦が歩いてくる。

 少しうつむいていて表情は見えない。

『戦ッ!!』
『な、何者だ貴様!!まさかこ奴らの身内か!』

 父親と母親は戦の姿を見て嬉しそうな顔をした。

『やはり助けに来てくれたんだな!』
『戦、やっぱり貴方は良い子だわっ』

 顔に影が差したまま、戦は腰の刀の柄を握り、ゆっくり抜刀した。

『何をしている!お前たちさっさとそいつを捕まえろ!』

 役人が警備隊に慌てて指示を出し、戦は彼らに襲い掛かられた。

 しかし戦は刀を使わず役人たちを思いっきり四方に蹴り飛ばして気絶させた。

『助けに来ただァ? ……んなわけねェだろ』

『え……』

 戦の言葉に両親は二人とも間の抜けた声をもらした。

 母親が汗を浮かべて口元を引きつらせる

『で、でもほら……今だって刀握って警備を蹴散らしてくれてるじゃない。素直じゃないわね戦……は……』

 母親の横で突風が吹いたかと思えば、彼女の頰が細く裂けて血が少量垂れていた。

 驚いて母親が戦を見れば、彼の刀に血が付いて

『収まらねえんだよ。イライラが』

 ポツリと、戦はつぶやいた

『止まらねえんだよ。殺意が』

『たとえAが目を背けてなかった事にしたってなァ……そうさせるような奴らにゃ』

『息なんざしてほしくねえんだよ俺ァ』

『だからよォ』

『死んでくれや』

 戦は両親へと刃を突き向けた

生ゴミは ちゃんと地獄へ捨てましょう 三 終→←生ゴミは ちゃんと地獄へ捨てましょう 一



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設定タグ:銀魂 , 逆ハー , 愛され   
作品ジャンル:アニメ
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刹那*桜(プロフ) - アイナさん» コメントありがとうございます!ここまで読んでいただきオリキャラも慕っていただきありがとうございます! (5月5日 12時) (レス) id: f89dd253f0 (このIDを非表示/違反報告)
アイナ(プロフ) - いつもありがとうございます。夢主ちゃんも勿論大好きなのですが、ぶっきらぼうでちょっと怖いけど本当は優しいお兄ちゃんも大好きなので、彼の話を心待ちにしておりました。 暑くなってきましたので体調に気をつけてお過ごしください。 (2023年5月3日 12時) (レス) @page39 id: e6fe50ece6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:刹那*桜 | 作成日時:2023年4月21日 21時

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