【銀魂】シスコンな兄の尻拭い16 【ミツバ篇、芙蓉篇】

カセットにフーッて息吹きかけたら壊れるって言われてるね　一 ページ31

ある夜、銀時はゴミ捨て場で女の生首を見つけて気絶してしまったのだが

　次の日起きたら神楽が生首を卵割り器扱いして平然と食卓に置いていた。

　ギャーギャーと騒いでいたが新八が来て、それが生首でも卵割り器でもなく機械(からくり)家政婦だということがわかった。

　一向は源外のいる からくり堂に持って行って修繕を頼んだ。

「炊事洗濯に始まり事務までこなす夢の機械(からくり)人形ねェ」

　銀時は人形のカタログを見て言う

「時代がここまで進んでいたとはねェ」

　なんでも言うことを聞き、よく働くため人間より使えると企業や商人の間で大人気だった。

　もっとも、一般人が手を出せる値段ではないが

「おいスゲーな。姑バージョン、ツンデレバージョンもあんぞ。なんか風俗みてーだな」

　銀時はカタログをペラペラとめくっていたが、あるものを見て手を止めた

　その視線の先には、黒いショートヘアに赤い目の女性の機械人形の写真があって

　それはどこかで見た雰囲気で

「いや、これ完全に……」

　その機体につけられたジャンルは『女神』で

「Aじゃねーかァァァ！！」

　ベリィィ！！と銀時は思いっきりカタログを破り捨てた

「違ェよ。よく見ろ、女神バージョンの『今日子』ちゃんだって」

　源外はもう一冊カタログを出して見せてくる

　確かに下には今日子ちゃんと書いてあったが、機体の雰囲気は限りなくAに近い

「どーみてもAだろコレ！！違うとこと言えば胸がケツが本物よりちっさいくらいだろ！Aの胸とケツはもっとデカいから！肖像権の侵害だろーがコレェ！！」
「いやそういう銀さん、アンタAさんの名誉毀損してるじゃないですか。アンタの方が酷いよ」

　銀時の発言に新八はジト目で呆れてツッコんだ

「だがこの機体は売り上げNo.1らしいぞ。なんでもどこぞの役人の女に似て仕事もできるし容姿もいいから金出す価値あるらしいぞ」
「完全にAのことじゃねーか！！」

　役人で有名な女といえば彼女くらいである

　そんなAに似た機体が売れていてキャバクラで指名を取り続けるNo. 1嬢的な状況になっていた

　本人の知らないところで

　源外が修理しているが、銀時はボンキュッボンにしろと要望を出し、神楽は卵割り機能つけろと言い、新八はメイド服でとお願いした

「注文の多い連中だな。そんなことすると予算がな……つーかお前ら、金あんの？」

　源外が三人を見るが、三人とも顔を背けた

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