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【芙蓉篇 開幕】 翡翠の美しきアルタナの煌めき  ページ30

十数年前だったか、正確な年月は覚えていないが

 私は特別な少女と出会った。

『おじさんこれ凄いね。全部カラクリ?』

 一人黙々と小さな機械(からくり)を作り続けていたある日

 近くにやってきた十四歳ほどの少女が、興味深そうに見てきた

『あまり近寄ると危ないよ』

 どこの子だろうか

 親は何をしている

 一人で出歩かせれば危ないぞ

 わずかばかりの心配と同情をかけながら、作業を進めていると

『この子かわいいね』

 小さなカラクリの人形を見て、彼女は笑った

『こっちのは大きいね』

 関心高く私の作品を見て行く彼女に、つい職人魂が燃やされて

 大きめのカラクリを動かしてやった。

『!!凄い!凄いねおじさん!』

 幼い子供というわけではないのに、小さな子供のように少女は笑う。

 しかし、バキッと音を立ててカラクリの胴体が割れてしまった。

『……やはり大きいものや精密性の高いものは、粗を完全になくさねば壊れやすいな』

 まだ不完全だ

 私の作るものたちは、不完全だ

『でも、あったかいよ』
『!』

 その少女は、カラクリの割れた胴体に手を触れた。

『誰かを笑顔にするために作られたからかな?すっごく、あったかい感じがするっ!』

 彼女はニッと笑う

 機械に温かさなど、あるはずはないが

『壊れちゃったね……いま直してあげるよ』

 まるで機械と対話するように、少女は呟いた。

 すると、彼女の胸から緑の光があふれできた。

『!!まさか、その光は……』

 翡翠色に美しく眩しく輝くそれは

『アルタナ……』

 カラクリに触れる少女の手へとアルタナのエネルギーが伝わって行く

 バチバチと音を立てて火花と閃光を散らして

 カラクリの胴体が元の姿に戻ってしまった

『せっかくおじさんが作ったんだから、壊れちゃうのはヤだなっ』

 優しく微笑むあの子の姿を未だに覚えている

 黒く短い髪を風に揺らし

 赤い瞳は温かくこちらを包み込む


「あの子は、今いったいどこにいるのか」

 一人の男はつぶやいた

「アレはおそらくーー星人族だ」

「あの子がいれば……」

「彼女のアルタナがあれば……」

「芙蓉プロジェクトは大きく前に進む」

 ある男は、機械でできたメイドたちに指示を出した

「なんとしても、あの時の少女を探し出せ」

「見つけ次第生け捕りにしてーー芙蓉の糧とする」

 彼は魅入られていた

 星人の一個人ではなく

 彼らのその

 人智を越える『力』そのものに

カセットにフーッて息吹きかけたら壊れるって言われてるね 一→←ホワイトデー?俺をやるよって言ったらぶん殴られたよ 四 終



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設定タグ:銀魂 , 逆ハー , 愛され   
作品ジャンル:アニメ
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刹那*桜(プロフ) - アイナさん» いつも読んでいただきありがとうございます!これからも頑張っていきます- ̗̀ ( ˶'ᵕ'˶) ̖́- (2023年3月18日 21時) (レス) id: f89dd253f0 (このIDを非表示/違反報告)
アイナ(プロフ) - いつもありがとうございます。これからいつものメンバーにたまちゃんが加入するんですね!機械である彼女が夢主ちゃんにどんな反応をするのか、楽しみにしています。 (2023年3月18日 20時) (レス) @page30 id: e6fe50ece6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:刹那*桜 | 作成日時:2023年3月13日 1時

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