穿つ鉄血、黒く錆びた星屑の破片 四 ページ33
「おまっ、なに無茶してんだ！！」
ただでさえ脇を大怪我していて戦はふらつき、銀時がすぐに彼の肩を支える。
「銀ちゃん！！」
「銀さん！！」
神楽と新八の声が聞こえ、銀時と戦が前を見ればAが拳を振るってきていて。
猛スピードのその攻撃に二人とも防御が間に合うはずもなかった。
しかし、神威が割って入り腕で受け止める。
が、抑えきれずに壁に突き飛ばされてしまった。
「かはっ！！」
背中を強打し、神威は乾いた声をもらす。
衝突した壁は大きくひび割れ轟音を立てて崩壊していった。
「団長ォォォ！！」
阿伏兎は崩壊した壁の落ちていく瓦礫の雨を見て唖然とした。
(こいつはバケモン……いや、バケモンなんて言葉じゃ足りねェ。こいつァ……)
「神だ……」
ポツリと阿伏兎の本音がこぼれる。
覚醒した神楽や夜兎がバケモノというのなら、いま目の前にいるのは神と呼んで然るべき存在だった。
Aは長い黒髪を揺らして神威の元まで歩く。
神威は痛みと衝撃で立ち上がれず壁にもたれて血を流しながらも、笑みを浮かべてAを見上げる。
彼女のドス黒く濁った赤い瞳は冷め切って神威を見おろしていた。
荒い息を吐く神威の首を、左手で鷲掴んで持ち上げた。
「ぐっ……！」
Aは懐から短刀を出す。
その銀色の刀身に、紫の線が刻まれた。
神威はそれを目にして目を見開き、フッと笑う。
「その、刀、星喰か……鳳仙の旦那が言ってたように、君ホントに、星人族だったんだね。どうりで……」
短刀を構える左手が神威に振るわれる。
「俺の心が、うるさく揺さぶられるわけだ」
ピタッと彼女の手が止まった。
「その反応、やっぱり鳳仙の旦那の、言葉を気にしてるんだね。星人の特質……相手を魅了するその力……その力があるからこそ、周りに寄ってくる仲のいい人たちは皆、その力のお陰であって君自身に惹きつけられたわけじゃない」
神威の首を絞める手の圧が強くなった。
彼は苦しそうに眉を寄せながら、口元を引き上げて笑う。
「そう、思ってるんだろ……でも今の君には、そんな魅了するような甘い匂いなんて、全くしないよ」
「おかしいな。なのに俺は、君に欲 情してるんだよ」
神威が少し悔しそうに笑ってAの頬を撫でた。
「まさか俺が、女に腑抜けにされるなんて……思ってなかったよ」
今まで何一つ表情の変わらなかったAが目を見開いた。
覚醒時の主人公のイラスト→←穿つ鉄血、黒く錆びた星屑の破片 三
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刹那＊桜(プロフ) - ひゅーまんさん» すみません！一回誤変換して全部そのまま変換し続けていましたね。全て修正いたしました！ありがとうございます！ (4月8日 22時) (
レス) id: f89dd253f0 (このIDを非表示/違反報告)
ひゅーまん - すみません 星海坊主の字間違えてますよ？ (4月7日 20時) (レス) @page42 id: 5c08d5ef79 (このIDを非表示/違反報告)
刹那＊桜(プロフ) - 庵さん» ありがとうございます！！レギュラーのオリキャラを慕っていただけて何よりです！ (2023年2月20日 2時) (レス) id: f89dd253f0 (このIDを非表示/違反報告)
庵(プロフ) - 戦くん好きすぎる！！！！お話の作り方がお上手で一気に読んでしまった！更新楽しみにしています(◍ ´꒳` ◍ (2023年2月17日 3時) (レス) @page49 id: 58741a08e8 (このIDを非表示/違反報告)
刹那＊桜(プロフ) - ハルマ（元Luma/瑶真）さん» コメントありがとうございます！楽しんでいただけて何よりです！( ´ ` *) (2023年2月13日 17時) (レス) id: f89dd253f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：刹那＊桜 | 作成日時：2023年2月4日 21時
