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類は友を呼ぶ 三 ページ44

「妹も変なのに好かれるな……ずいぶんマセたガキだなァ?吉原(ここ)で悪い大人に影響でもされたか小僧」

 戦はニコニコしながら神威の拳を強く握った

 メキメキ、ミシミシと軋む音が鳴り響く。
 しかし神威もニコニコと笑っていた。

 空気がひりついて晴太は冷や汗を流す

(妹……!?この人、星影姉の兄貴だったのか)
「なんだ、兄妹なのか。じゃあ、大事な妹さん俺にください」

 この状況で笑って言ってくる神威に、戦は笑顔ながら額に青筋を浮かべた。

「誰がテメーみてーなガキの兎に、可愛い可愛い妹やるかよ」

 戦は笑って神威の腹に膝蹴りを叩き込んだ。

 ドゴッ!と重い音を立てて神威は壁に叩きつけられた。

「イタタ……もしかしておにーさんアレ?シスコンって奴?」

 神威は壁から起き上がり、服の汚れを払う。

「にしても、結構強いね君」

 神威は膝蹴りされた腹部に少し痛みが残っていて腹部をさする。
 しかし「面白そう」とニコニコ笑っていた。

「なァにが『面白そう』だ。女ども血祭りにあげやがって。女はなァ、丁寧に扱わにゃ嫌われんぞ!」

 戦が踏み込んで神威に殴りかかった。
 神威は拳を腕で受け流し、彼の横に突風が吹き荒れる。
 そのまま戦に蹴りを入れるが、戦はその足を掴んで床に叩きつけた。
 大きな音を鳴らして床が破壊され土煙が舞い上がる。

「!」

 土煙の中から拳が飛んできて戦は避けるが、間髪入れずに蹴りがきて壁に叩きつけられた。

「かはっ!ッ……兎の後ろ足の蹴りは大層強いこって」

 戦は口から血を吐き、壁から離れ肩をさする。

「イテーな。背骨やられたんじゃねコレ」

 あまり痛そうにしていない戦を見て神威は目を見開いた。

「……その強さは兄妹遺伝なのかな。でも、(きみ)より(かのじょ)の方が拳は強いね」

 神威が笑って言えば、戦はフッと笑みをこぼした。

「当たり前だ。アイツに勝てる奴なんざいねーよ。てめーもな」
「ますます戦ってみたくなるな」

 神威が踏み込んで襲いかかり、再び殴り合いが始まる。
 殴り殴られ、戦は血を流しているにも関わらず笑っていた。

「ここまで余裕そうな人は初めてだな」
「余裕?そんなわけねーよ。だが……夜兎と本気で殴り合える機会なんざねーから、楽しいんだよ!!」

 戦の強烈な拳が神威に叩きつけられる。
 それと同時に神威の拳も戦の腹部を殴りつけた。

 轟音と突風が発生し、衝撃で互いに後ろへ吹っ飛んだ。

類は友を呼ぶ 四 終→←類は友を呼ぶ 二



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設定タグ:銀魂 , 逆ハー , 愛され   
作品ジャンル:アニメ
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刹那*桜(プロフ) - アイナさん» コメントありがとうございます!いつもご愛読いただき嬉しいです!この先も楽しんで読んでいただけるよう頑張ります(ง •̀ω•́)ง✧ (2023年1月29日 22時) (レス) @page14 id: f89dd253f0 (このIDを非表示/違反報告)
アイナ(プロフ) - 続編突入おめでとうございます!今回多めな戦闘シーンも、夢主ちゃんが毎回どのように強さを見せつけてくれるのか、周りがどう反応するのか、楽しみにしております。まだまだ寒いので体調に気をつけて頑張って下さい! (2023年1月29日 18時) (レス) @page14 id: e6fe50ece6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:刹那*桜 | 作成日時:2023年1月28日 13時

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