綺麗な薔薇には棘がある 三 ページ5
「日輪は逃しはせんさ、もう二度とな。アレは
男は口角を上げて酒を飲む。
「月詠を使え。童とその浪人、生きて地上に返すな」
命を受けた女は、少し険のある表情を浮かべた。
「……童は、星影様と縁がございます。もしかすると彼女も一つ手を出してくるかと」
「あの女か……もしヤツが手を振るってきたのなら、わしが相手をする」
「!ですがお手を煩わせるわけにはっ」
「バカを言え。アレはお前たちでは敵わん代物だ。わし以外にあのバケモノを止められる者なんぞおらんだろう」
男は一人、夜兎の少年を思い浮かべる。
(
「なァ……星人よ」
愉悦を顔に浮かべて呟いた。
ーー
「なんだって!!オイラの金が使い込まれてた!?」
遊郭の路地で晴太は声を上げる。
三人は階段に座っており、新八が晴太の金を横領されていた事を伝えたようで。
「あのヤロー!心入れ替えて真面目に働いて金貯めたってのに全部ムダだったのかよ!!」
「無駄なんかじゃないよ」
新八は微笑んで晴太の言葉を否定する。
「僕らちゃんと見てた。スリなんかしてたら恥ずかしくて母さんに会えないって、一生懸命働いてた晴太君」
「そんなもん何の意味があんだよ!!金がなきゃ、母ちゃんに会えないんだよ!」
晴太は稼いだ金を地面に叩きつける。
「意味ならあるよ」
新八と神楽は立ち上がる。
「これで堂々とお母さんに会いにいけるだろ」
「元々母ちゃんに会うのに金がいるなんておかしな話だったアル。会いたい時に会うのが親子ネ」
「バーさんがそんなくだらん金稼がせるためにお前働かせてたと思うアルか」
神楽は晴太が叩きつけたお金の小銭を一つ手に取る。
「依頼金はしっかり万事屋が頂いたヨ」
チンッと指で小銭を弾き晴太に笑って見せた。
彼は目を見開いて。
「お、お前ら……む、無理だ!!金もなしに花魁に会おうだなんて!
『星影……?』
新八と神楽は不思議そうにする。
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刹那*桜(プロフ) - アイナさん» コメントありがとうございます!いつもご愛読いただき嬉しいです!この先も楽しんで読んでいただけるよう頑張ります(ง •̀ω•́)ง✧ (2023年1月29日 22時) (レス) @page14 id: f89dd253f0 (このIDを非表示/違反報告)
アイナ(プロフ) - 続編突入おめでとうございます!今回多めな戦闘シーンも、夢主ちゃんが毎回どのように強さを見せつけてくれるのか、周りがどう反応するのか、楽しみにしております。まだまだ寒いので体調に気をつけて頑張って下さい! (2023年1月29日 18時) (レス) @page14 id: e6fe50ece6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:刹那*桜 | 作成日時:2023年1月28日 13時