星の数ほどいるバケモノの王 二 ページ33
「こんな
笑う阿伏兎に神楽は飛び蹴りを食らわせた
彼は後ろに吹っ飛ばされ、床に足を開いて威力を逃す
「お前らと一緒にするなと言ってるアル。夜兎の血に流され戦場をさまようだけのお前らと……私は、自分の戦場は自分で決める。血ではなく
神楽はしっかりとした目で強い意志を言葉にした
「自分の護りたいもののために戦場に立つアル」
『夜兎は野蛮な民族なんかじゃない』
『私は神楽ちゃんに笑っていてほしい。泣いてほしくない。傷ついてほしくない。だから暴走して神楽ちゃんを傷つけることがないように、私は自分を止めてみせるよ』
「
「その邪魔をするというのなら同族だろうが兄貴だろうが誰だろうが、ブッ潰すアル!」
阿伏兎に襲いかかり殴打と蹴りを繰り出し続ける
「クク、血で戦う兄と血と戦う妹……どうりで仲違いするはずだ。だが残念ながらお前さん……そんな事では一生かかってもあのバカ兄貴には勝てやしねェな」
神楽は阿伏兎の顔を強く殴りつける。
しかし、阿伏兎は動じず拳を上げた。
「!」
「さて問題だ……倒す拳と殺す拳、いったいどちらが重いかな。正解は……殺す蹴りだ」
阿伏兎は神楽の腹に強烈な蹴りを入れて吹っ飛ばした。
「腕力よりも脚力の方がはるかに強いからな。え?サギだって?固いこと言うなよ、たかがクイズじゃねーか」
床に倒れて血を吐き出す神楽の元に行き、神楽の右腕を踏みつけた。
神楽の悲痛な叫び声が響く。
「お前さん無意識のうちに拳にブレーキをかけているな。夜兎の血を、本能を抑えようとするあまり拳が俺に届く前に死んじまっている」
「人を傷つけたくない、人を殺したくない、あの人に並びたい。たいそう立派な考えだ、この
冷めた目で神楽を見下ろし、彼女の顔を踏みつけた。
「だが戦場ではそんなもの通じない。迷った者から先に死んでいく」
戦場で生き残るのは躊躇せず人を殺す者だけ、それが戦場の正義、夜兎の正義だと阿伏兎は言った
「血を拒絶するお前と、血を誇る俺たち。ハナから勝負になんてなりゃしねェ」
阿伏兎の足を退かそうとするが、メキメキと音を立てて重圧がのしかかってくる
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刹那*桜(プロフ) - アイナさん» コメントありがとうございます!いつもご愛読いただき嬉しいです!この先も楽しんで読んでいただけるよう頑張ります(ง •̀ω•́)ง✧ (2023年1月29日 22時) (レス) @page14 id: f89dd253f0 (このIDを非表示/違反報告)
アイナ(プロフ) - 続編突入おめでとうございます!今回多めな戦闘シーンも、夢主ちゃんが毎回どのように強さを見せつけてくれるのか、周りがどう反応するのか、楽しみにしております。まだまだ寒いので体調に気をつけて頑張って下さい! (2023年1月29日 18時) (レス) @page14 id: e6fe50ece6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:刹那*桜 | 作成日時:2023年1月28日 13時