星の数ほどいるバケモノの王 八 ページ39
『……おっさん誰』
『おっさんじゃなくて、おにーさんな』
『おっさん』
『おめ……今に見てろ。オメーも必ずおっさんになるからな。ヒゲ生やしてくたびれたおっさんになるからな。俺より苦労してるおっさんになる相が顔に出てるからな！』
そいつは、笑っていた。
だが血を浴びることはなく、返り血の飛ぶ瞬間にすら他の敵を喰らっていたバケモノ
『なあ小僧。お前、星海坊主って男は知ってるか？なんか……ちょっとアホっぽい奴。この星にいるって聞いたんだが』
『え、ああ……何か用でもあるのか』
星海坊主の名前を出されて驚いた
まさかコイツも他の星人と同じで好戦的なのだろうか。
星海坊主の首を取りにでも来たのだろうか。
だが、それは杞憂だった
『んあ？ああ……ちょっと、妻と子とベタベタイチャイチャしたいから、隠居しようかと思ってな。最後の挨拶に来たんだよ』
最強の
ーー
「父……そうか。アンタ、あの死星王の娘か……」
(幸か不幸か、その
阿伏兎は固まっているAを見て苦い顔をする
彼女は五歳に両親を亡くしてから、久しくその名を聞いていない
まさか親を知る者と出会えると思っていなかったらしい
「色々聞きたいことはあるだろうが……来るぞ！」
「！」
前方から神楽が襲ってきてAはすぐに避ける
「神楽ちゃんダメだ！！その人はAさ……」
神楽は片足で地を蹴り上げ即座に方向転換し、拳を振るった
Aの赤い瞳に兎の拳が映る
彼女は咄嗟に回避したせいで次の行動に移れずにいて
「Aさん！！！」
新八の悲痛な叫びが響き、神楽の拳がAを捉える
かと思われたが
「……！」
Aの顔の目の前で拳が止まった
神楽は体が震え狂気的な表情がだんだん元に戻っていく
神楽の青い瞳に、額から血を流したAが映る
Aの赤い瞳に、動揺の色を持って揺れる青い目の女の子が映った
「A……わ、たし」
「神楽ちゃん！よかった、元に戻ったんだ」
新八は安堵しているが、神楽は体を震わせて固まっていた
その目から水があふれてこぼれる。
「ごめ、なさ……私、Aを……」
泣き出す神楽に、Aはフッと笑った
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刹那＊桜(プロフ) - アイナさん» コメントありがとうございます！いつもご愛読いただき嬉しいです！この先も楽しんで読んでいただけるよう頑張ります(ง •̀ω•́)ง✧ (2023年1月29日 22時) (
レス) @page14 id: f89dd253f0 (このIDを非表示/違反報告)
アイナ(プロフ) - 続編突入おめでとうございます！今回多めな戦闘シーンも、夢主ちゃんが毎回どのように強さを見せつけてくれるのか、周りがどう反応するのか、楽しみにしております。まだまだ寒いので体調に気をつけて頑張って下さい！ (2023年1月29日 18時) (レス) @page14 id: e6fe50ece6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：刹那＊桜 | 作成日時：2023年1月28日 13時
