吉原第二席に鎮座する戦乙女 五 ページ16
バレるかと思われた、が
銀時が大きくため息をついた。
「バカヤローおめー、Aがこんな所にいるわけねーだろ」
彼は呆れた顔で言い、神楽はうーんと声を上げる。
「……それもそう、アルな」
「もしAが吉原なんか来てたら銀さん説教してオヤツ抜きにするからな」
「いやどこのお母さんですか」
新八が銀時にツッコみ、何とか話は流れたがAは冷や汗を流していた。
(これ銀ちゃんにバレたら絶対めちゃくちゃ怒られる奴じゃんーっ)
星影は三人に背を向けてワナワナと震えていた。
警戒は無事解かれた、かと思われたが新八がある考えを抱いて不安そうに口を開いた。
「あの……でも、ナンバー2ならやっぱり、吉原の主人である夜王の味方なんじゃ」
「こ奴が夜王の味方か……」
月詠はフッと笑った。
「安心しなんし。こ奴は、武も知も才も美もある手の届かんような空の星じゃが……中身はただの、
「えっ……」
容姿端麗の美女がアホ呼ばわりされて新八は驚く。
「ちょっ、いまアホって言った！？月詠ちゃんひどーい！」
『えええ！？』
さっきまでの冷静に話す知的な様子はどこへやら、星影は駄々をこねる子供のように月詠にへばり付いて騒ぎ出した。
新八だけでなく銀時や神楽も驚いていた。
「ほれ、アホじゃろ」
「アホって言うなー！」
《確かにアホっぽい……》
未だに騒いで月詠に鬱陶しがられてる星影を、銀時たちは呆れた顔で見た。
「とにかく、一旦落ち着ける場所に移動するぞ」
月詠が星影を剥がして銀時達と共に行こうとする
しかし星影は動かず、月詠は不思議そうにして振り返る。
「ぬしは行かんのか？ぬしなら協力したがらないタマでもないじゃろう」
「あー、ちょっと私やらなきゃいけないことあるから。後でちゃんと手伝いに行くよ。晴太君も必ず取り返す……じゃあ、そういうことで」
星影は手を振って銀時たちの横を通り過ぎる
神楽のそばに来た際、彼女に聞こえるだけの小さな声を出した
「無茶はしないでね、神楽ちゃん」
「！」
神楽が驚いて彼女の顔を見ようとするが、その時には既に星影は居なくなっていた
(今の……)
聞き覚えのある優しい声。
その声に忠告されたことが何を指すのか、神楽は分かっていた。
(……分かってる。神威を倒すために死んでたら、Aが泣く。だから……)
「必ず生きて帰るアル」
居なくなった星影に向かって、神楽は意志を投げた。
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刹那＊桜(プロフ) - アイナさん» コメントありがとうございます！いつもご愛読いただき嬉しいです！この先も楽しんで読んでいただけるよう頑張ります(ง •̀ω•́)ง✧ (2023年1月29日 22時) (
レス) @page14 id: f89dd253f0 (このIDを非表示/違反報告)
アイナ(プロフ) - 続編突入おめでとうございます！今回多めな戦闘シーンも、夢主ちゃんが毎回どのように強さを見せつけてくれるのか、周りがどう反応するのか、楽しみにしております。まだまだ寒いので体調に気をつけて頑張って下さい！ (2023年1月29日 18時) (レス) @page14 id: e6fe50ece6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：刹那＊桜 | 作成日時：2023年1月28日 13時
