研ぎ澄まされた剣に泥は似つかない 四 ページ6
北大路は眼鏡の水を振り落としてかけ直す。
額に流れる水を拭ってAへ目を向けた。
「彼女の剣は素晴らしいものだ。お前達のような泥など似つかわしくない」
「泥ねェ……確かにそこは同意見だ。だが……」
『今日も稽古長引いたのか……わりィな、ウチの奴らは諦めが悪いだろ』
『フフ……誰かを守るためにカッコ悪く足掻いてもがく、そんな侍も好きですよ』
「憧れる側がどう思おうが、本人は意外と泥臭いのは好きらしい」
土方は肩に刀を当て、Aを見てフッと笑った。
「貴様らなど、Aさんに近づけもしない存在だと思い知らせてやる」
「上等だ……かかってきやがれ！！」
北大路が斬りかかってきて土方は刀を振り上げ橋から飛び降りた。
ガンと強く刀がぶつかり弾きあって二人とも後ろに離れる。
(相変わらず一辺倒な剣筋。俺が皿に打ち込む気配を見せれば貴様は必ず守りに転ずる。例えそれが擬餌と分かっていてもそこに隙が生まれる……さァ、エサだ！食いつけ雑魚めが)
北大路が騙しで土方の皿に向かって刀を振るう。
しかし、ガォン！と土方がその一撃を上から叩き落とした。
「がっ」
「やっすいエサはもう食い飽きたぜ。俺を釣り上げてーなら
北大路が後ろに下がり、土方は煙草を咥えたまま刀を構えた。
「Aに手ェ出したら、雑魚みてーにすぐ食いついてやるぜ。ただし……てめーの命がどーなっても知らねェけどな」
ククッと口角を上げ、土方は鋭い目で北大路に目を向けた。
『小賢しい機転を見せられたなら、それを避けるよりも先に潰してしまえばいい』
Aの言葉を思い返して
「もう後手には回らねェェ！！」
土方は川の中で北大路に猛撃を繰り返した。
その連撃で北大路の騙しの擬餌ごと巻き込み、余計な小技を出す隙など与えないつもりだろう。
「一気にカタをつけるつもりか。だが俺には貴様の剣筋が手に取るように読める。勢いに任せて変化のない単純な攻撃」
北大路は土方の連撃を受け止めていたが、突然体がふらついてバランスを崩した。
土方が水中から足払いをかけてきたのである。
「剣筋は読めても水中の足の動きは読めねーだろ！！」
生まれた隙に土方は
北大路は川に倒れながらも刀で受け止めた。
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刹那＊桜(プロフ) - アイナさん» あけましておめでとうございます！10個目でも見に来てくださって本当に嬉しいです。ありがとうございます！ (2023年1月6日 4時) (
レス) id: f89dd253f0 (このIDを非表示/違反報告)
アイナ(プロフ) - あけましておめでとうございます。そしてシリーズ数二桁突入おめでとうございます。今年もぜひ、夢主ちゃんとお兄様の活躍と銀魂キャラたちの奮闘を拝見させてください！ (2023年1月2日 10時) (レス) id: 503469204d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：刹那＊桜 | 作成日時：2023年1月1日 3時
