ジャンプは時々土曜日に出るから気を付けろ 四 ページ39
「バカですかァァお前ら!! 娘っこ1人連れ戻すのに何手こずってんの!? それでも極道かバカヤロォォ!! それでもパンチパーマなのかコノヤロー!!」
パンチパーマの男が団子屋で団子を食べながら怒鳴り声を上げていた。周りには何人か子分がいる。
「しかし兄貴ィ、相手はあの夜兎族ですぜ。俺らが束になったってどーにも……」
「バカですかァお前は!!」
親分は弱気な子分の頬を強く殴りつけた
「だからこそだろーが!! あの怪物娘うまいこと使えば我ら班池組は天下とれっかもしれないんだぞ!?」
今の子分に続けて殴りかかろうとして他の子分たちが慌てて親分を押さえる。
「奴らの種族はもう絶滅しかけてんだ。どれだけ希少価値があると思ってる。こっちの手に戻ってこねーようならよォ、もう構わねェ。殺せ」
親分は串に刺さった最後の団子を食べ終える。
「アレが他の組織に渡りゃとんでもねェ。脅威になる利用価値のねェ大きな道具は処分した方がいい」
彼はそういい、串を弾いて捨てた。
新八達は底に穴の空いたゴミ箱に隠れながら駅に辿り着いた。
「なんとかここまで来れた。周囲にパンチパーマの影はない?」
「ないネ。大丈夫ヨ」
蓋を上げ周囲の様子をうかがう。
「ここから電車に乗ればターミナルまですぐだよ」
「故郷に帰れるよそれにしてもアイツ……本当に帰るなんて……薄情な奴だ」
Aに続いて、新八は恨めしそうに銀時について口にした。
それを聞いてAは黙り込む。
「気にしないネ。江戸の人皆そうアル。人に無関心それ利口な生き方。お前らのよーなおせっかいの方が馬鹿ネ」
駅に電車が到着して停車音を鳴らす。少女は新八たちへ笑顔を向けた。
「でも私そんな馬鹿の方が好きヨ。お前は嫌いだけどな」
「アレ? 今標準語で辛辣な言葉が聞こえたよーな」
「私、メガネ男嫌いなんだよね」
「オイぃぃキャラ変わってんぞ!! んだよもォ!! やってらんねーよ。ここまでやったのに!!」
少女はゴミ箱の縁に手をついて中から出ようとするが、なかなか出れない。
「どーしたの?」
「ぬ……抜けないアル」
「エ? アレ? ウソッ! 僕まで……ウソッ!! ヤベッ…泣きそっ」
「あ、私もだ」
新八とAは同じように出ようとするが出られなかった。
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刹那*桜(プロフ) - きゃすみさん» 返信遅くなってしまってすみません!!コメントありがとうございます! (5月14日 14時) (レス) id: f89dd253f0 (このIDを非表示/違反報告)
きゃすみ(プロフ) - もう少し行あけると読みやすいです。でもめっちゃ面白かったです!! (2022年10月10日 13時) (レス) @page3 id: e6f2b24efc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:刹那*桜 | 作成日時:2021年2月13日 8時