ペットは飼い主が責任を持って最後まで面倒を見ましょう 三 ページ27
Aは、無事お登勢に居住の許可をもらうことができ、今は万事屋の居間で新八と向かい合う形でソファーに座っている。
奥の社長机で銀時が椅子に背中を預けていた。
「嬉しいけど、良いのかァ? 年頃の男女がひとつ屋根の下……あんなことやそんなことがッ」
新八が立ち上がり、お盆で銀時の頭を叩いてお茶を取りに行く。
「まあ、それも考えたし、お兄ちゃんにも止められたんだけどね」
「大体これだと、戦の登場回数少なくなるだろ。この作品のタイトル『シスコンな兄の尻拭い』なのにオメーの兄貴がいなかったらタイトル詐欺になっちゃうじゃん」
「銀ちゃんメタいこと言わないの。お兄ちゃんが出すぎたら銀魂要素薄くなっちゃうでしょ」
「いやAさんのその発言もメタいですから! もうそういう話は良いですから」
新八はツッコミながら持ってきた急須から湯呑に茶を注ぐ。
「問題はジリ貧なこの状況ですよ。どーすんスか、生活費までひっぱがされて……今月の僕の給料ちゃんと出るんでしょーね。Aさんは住む分、生活費まわりは自分のお財布で処理してくれるみたいですし実質プラスマイナスゼロですけど。頼みますよ、僕んちの家計だってキツいんだから」
「腎臓ってよォ……二つもあんの、なんか邪魔じゃない?」
「売らんぞォォ!! なに恐ろしー事考えてんだ!!」
新八をよそに銀時はリモコンを手に取りテレビをつける。
「ウチ姉上が今度はスナックで働き始めて寝る間も惜しんで頑張ってるんスよ……」
「アリ?映りワリーな」
「ちょっと!きーてんの?」
銀時は新八を無視して映りの悪いテレビを叩いていた。
「というか銀ちゃん、まともにお給料払ってないの?」
「……オ、はいった」
銀時はAの質問に無言で目をそらす。
彼が叩いていたテレビの砂嵐が直ってニュースが流れた。
Aはジト目で彼を見たあと、テレビのニュースに目を移す。
『現在謎の生物は新宿方面へ向かっていると思われます。近所にお住まいの方は速やかに避難することを……』
「オイオイ、またターミナルから宇宙生物侵入か? 最近多いねェ」
「いや近いにもほどがあるよ。ゲームじゃないんだから」
銀時がテレビを間近で見ていたので、Aは立ち上がって銀時の腕を引きテレビから離す。
「宇宙生物より今はどーやって生計たてるかの方が問題スよ」
新八が頭に手を当てて呆れていると、インターホンが鳴った。
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刹那*桜(プロフ) - きゃすみさん» 返信遅くなってしまってすみません!!コメントありがとうございます! (5月14日 14時) (レス) id: f89dd253f0 (このIDを非表示/違反報告)
きゃすみ(プロフ) - もう少し行あけると読みやすいです。でもめっちゃ面白かったです!! (2022年10月10日 13時) (レス) @page3 id: e6f2b24efc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:刹那*桜 | 作成日時:2021年2月13日 8時