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ペットは飼い主が責任を持って最後まで面倒を見ましょう 一 ページ25

「しるかボケェェェ!!金がねーなら腎臓なり金 玉なり売って金作らんかいクソったりやゃー!!」

 江戸の街に女性の叫び声が聞こえる。
 彼女は、銀時が住む万事屋の下にあるスナックお登勢のママであり、万事屋銀ちゃんの大家である。

 お登勢はタバコを片手に青筋浮べて、万事屋の玄関先で銀時と口喧嘩していた。

「家賃如きでうるせーよウンコババア!! こないだ、アレ……ビデオ直してやったろ! アレでチャラでいいだろうが!!」
「いいわけねーだろ! 5ヶ月分の家賃だぞ!! 大体あのビデオまた壊れて『鬼平犯科帳』コンプリート失敗しちまったわい!!」
「バカヤロー諦めんな。きっとまた再放送するさ!!」

 口論は続き、お登勢がキレて銀時にヘッドロックを掛け、銀時は顔を歪ませながら叫んでいた。

 階段から買い物に行っていた新八が登ってきて、二人を見て呆れる。

「ハァ〜。またやってんのか」

 新八が万事屋に来て早くも半月が過ぎた。
 彼はフリーターから心機一転、銀時のいる万事屋で働き始めた。

 しかしそんな、いかがわしい商売がそう儲かるわけもなく、新八は相変わらずジリ貧の生活を送っていた。

「ちょっと……アンタらいい加減」

 新八はギャーギャー騒いでいる銀時たちを止めようとした。

 しかしその瞬間、階段の上から銀時がお登勢に投げ飛ばされて下にいる新八に突っ込んできた。

「え? ぎゃああああ!!」

 新八は叫び声を上げて痛みを覚悟し目をつぶった。しかし、なかなか痛みが襲ってこない。

「あ、あれ……?」

 新八が困惑して目を開き前を見ると、そこには肩までの黒髪を持つ女性が立っていた。

 その細い腕には、銀の天パの侍がお姫様抱っこされていて。

「Aさん!? な、なんでここに」
「久しぶり、新八君。ちょっと、銀ちゃんに用があって」

 新八が驚いて尋ねると、Aは新八のいる後ろを向いて苦笑いして返した。

「あ、あのー、Aちゃん? これ普通逆じゃない?」

 Aの腕の中でお姫様抱っこされていた銀時が気まずそうな声を上げる。

「え、だって銀ちゃん新八君とこ落ちてきて危なかったから」
「いやそうなんだけどね! こ、この状況、そろそろ下ろしてもらえないと、俺の男としてのプライドがボロボロになっちゃうよォッ?」
「え、そうなの? わかった」

 Aは少し驚いた顔をして銀時を地面へ降ろした。

ペットは飼い主が責任を持って最後まで面倒を見ましょう ニ→←「銀ちゃん」



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設定タグ:銀魂 , 逆ハー , 原作沿い   
作品ジャンル:アニメ
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刹那*桜(プロフ) - きゃすみさん» 返信遅くなってしまってすみません!!コメントありがとうございます! (5月14日 14時) (レス) id: f89dd253f0 (このIDを非表示/違反報告)
きゃすみ(プロフ) - もう少し行あけると読みやすいです。でもめっちゃ面白かったです!! (2022年10月10日 13時) (レス) @page3 id: e6f2b24efc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:刹那*桜 | 作成日時:2021年2月13日 8時

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