天然パーマに悪い奴はいない十二 ページ21
「おのねら何さらしてくれとんじゃー!!」
「姉上返してもらいに来た」
「アホかァァ! どいつもこいつも、新八お前こんな真似さらして道場タダですまんで!」
天人は汗をかきながら怒号を上げる。新八は落ち着いた表情で言葉を返していた。
「道場なんてしったこっちゃないね。俺は姉上がいつも笑ってる道場が好きなんだ。姉上の泣き顔見るくらいなら、あんな道場いらない」
「新ちゃん」
「ボケかァァ! たった三人で何できるゆーねん! いてもうたらァ!」
天人の仲間たちが大勢集まり、銀時たちを囲む。銀時は周りを見て口を開く。
「オイ。俺がひきつけといてやるから、てめーは脱出ボッドでも探して逃げろ」
「あんたは!?」
「てめーは姉ちゃん護ることだけ考えろや。俺は俺の護りてェもん護る」
「何をゴチャゴチャぬかしとんじゃ。死ねェェ!!」
キノコ髪の天人が銃を構えると、銀時は木刀を一振りで何人もの天人を室外へと薙ぎ倒した。
「はイイイイ次ィィィ!!」
「なっ」
「なんだコイツ!?」
Aと戦を除き、その場にいた全員が銀時の強さに驚愕する。
「新一ぃぃぃ!!いけェェェ!!」
「新八だボケェェ!」
新八はツッコミながらお妙の手を引いて走っていった。
銀時の斬撃が続く中、戦は後ろにAを隠して襲ってくる者だけを倒していた。動きにくい格好のAは着物を引きちぎろうとしたが二人に全力で止められてしまった。
「じゃ、俺はAの護衛に徹してるな」
「テメーは働け!」
必要最低限しか動かない戦に、銀時は戦いながらツッコんでいた。
新八に引かれて船の廊下を走りながら、お妙は銀時たちを心配して後ろを見る。
「新ちゃんいいのあの人達。いくらなんでも敵が多すぎよ。なんであそこまで私達のこと……」
「そんなのわかんないよ! でもあの人達は戻ってくる! だってあの三人の中にはある気がするんだ。父上の言っていたあの……」
「ああああ!!」
新八が話していると後方から冷や汗をかきながら銀時たちが走ってきており、Aは銀時に背負われていた。その後ろには天人たちが追ってきている。
「ホントに戻ってきた!キツかったんだ!思ったよりキツかったんだ!」
「戦ァ!選手交代だ!お前が敵を蹴散らせ!」
「ふざけんなテメー!Aを離せ!」
「いや離されたら私、落ちるんだけど。それよりも服破ったほうが」
「それはダメだ!!!」
Aの提案を銀時と戦は即却下する。
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刹那*桜(プロフ) - きゃすみさん» 返信遅くなってしまってすみません!!コメントありがとうございます! (5月14日 14時) (レス) id: f89dd253f0 (このIDを非表示/違反報告)
きゃすみ(プロフ) - もう少し行あけると読みやすいです。でもめっちゃ面白かったです!! (2022年10月10日 13時) (レス) @page3 id: e6f2b24efc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:刹那*桜 | 作成日時:2021年2月13日 8時