天然パーマに悪い奴はいない 十 ページ19
新八と銀時はスクーターに乗り、戦は屋根の上を走りながらそれについていく。
「お前ら兄妹は屋根好きだなー。忍者かよ」
「うるせー」
銀時は今朝ファミレスから逃げてきたとき、Aが屋根から追いかけていたのを思い出して言う。
その後ろで新八はチラシを見ていた。
「第一便午後四時出航……ヤバい! もう船が出ます! もっとスピード出ないんですか!」
「いや、こないだスピード違反で罰金とられたばっかだから」
「んな事言ってる場合じゃないんですって! 姉上とAさんもノーパンの危機なんスよ!!」
新八が後ろから叫ぶと銀時も体を少し後ろに向けて叫び返した。
「ノーパンくらいでやかましいんだよ! 世の中にはなァ、新聞紙をパンツと呼んで暮らす侍もいんだよ。Aは他の奴らにノーパン見られる前に俺だけが見て助ける!!」
「そこは見ずに助けろや!!」
「Aのノーパンもダメじゃこのエ ロ天パ!」
「うるせェシスコン野郎!!」
「シスコンじゃねえわ!」
Aのノーパン発言に戦は青筋を浮かべて銀時に罵声を浴びせ、銀時も罵り返す。
銀時たちが走っていると、後ろから浮遊するパトカーがサイレンを鳴らしながらやってきた。
「そこのノーヘル止まれコノヤロー。道路交通法違反だコノヤロー」
「大丈夫ですぅ。頭かたいから」
役人に忠告されても銀時は聞く耳を持たず、パトカーが上空から銀時と同じ高さまで降りてきて役人が窓から顔を出す。
「そーゆー問題じゃねーんだよ! 規則だよ規則!」
「うるせーな。かてーって言ってんだろ」
銀時が役人の顔に頭突きし、役人は鼻血を出してしまった。
「ギャァァァ! 鼻血が! いい歳して鼻血出しちゃった!!」
役人を無視して銀時は走り続け、新八が前方上空に船を見つける。
「ノーパンしゃぶしゃぶ天国……出発しちゃった! どーすんだァ!!あんなに高く……あ゛あ゛あ゛! 姉上とAさんがノーパンにぃ」
「なんだとォ! ノーヘルのうえノーパンなのか貴様!」
戦は屋根の上から役人の言葉を聞いて、何でだよとツッコんでいた。
銀時は後方から迫るパトカーを見て、何かを閃き戦へ目を向ける。
「おい戦ー」
「んあ? ……なるほどな」
銀時は戦を呼ぶと後ろのパトカーを顎でさした。
それを見て戦は察したのかニッと笑った。
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刹那*桜(プロフ) - きゃすみさん» 返信遅くなってしまってすみません!!コメントありがとうございます! (5月14日 14時) (レス) id: f89dd253f0 (このIDを非表示/違反報告)
きゃすみ(プロフ) - もう少し行あけると読みやすいです。でもめっちゃ面白かったです!! (2022年10月10日 13時) (レス) @page3 id: e6f2b24efc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:刹那*桜 | 作成日時:2021年2月13日 8時