天然パーマに悪い奴はいない 五 ページ14
「やっと見つけたぞ坂田金時ィ！！ 久しぶりに決闘しようじゃねえか！！」
飛び蹴りしたのは二十七歳ほどの男で、焦げ茶に近い赤髪に黄色い目を持っていた。
「お兄ちゃん！？」
「おう、A。なかなか帰ってこないから心配したぞ」
彼はA戦、Aの兄である。戦はAを見て、よ！ と手を上げて笑っていたが、その後ろでお妙がワナワナとしていた。
「あ、姉上っ」
「あっ！ バカッ！ お兄ちゃん普通に扉から入ってきてよ！」
新八とAは、先ほど戦が入ってきた天井、今は丸く空いて太陽光を気持ちよく注いでくれるその穴を見て察する。
「ただでさえ、道場が存続難だって、いうのに……天井にこんなドデカイ穴空けて……何してくれとんじゃこのボケェエエ！！」
「姉上ェエエ！」
お妙はブチ切れてを殴りだした。新八は止めようとするが、Aは自分の兄のしでかしたことに頭を抱えていた。
「いやあのホント……スンマセンでした」
戦は左頬を腫らして鼻から血を流し正座していた。
「この流れさっきやったんだけど……お妙さん、新八君、うちの兄がほんとにごめんなさい！！」
Aは戦の横でお妙達に土下座していた。
「い、いいのよAちゃん。貴女のせいじゃないんだから」
お妙が若干、笑顔を引つらせていると横で、戦の蹴りで鼻血を流した銀時が口を開く。
「そうだぞー。戦がやったことだ、全くその年で何をしてるんだかなー」
「オメーもさっき同じようなことしてただろうがァ！！」
新八とお妙が再び銀時をドゴバキと蹴り、銀時は白目を向いてしまう。
「何やってるの坂田さん……」
「それで、そちらの方はAさんのお兄さんなの？」
「あ、はいっ。血は繋がっていないんですけど、大事な兄です。兄がしでかしたことなので天井の弁償はちゃんとさせていただきます！！」
「できた妹さんねえ……」
「ゔ……」
お妙が戦を笑顔で見つめるが、目は笑っていない。彼は慌てて目をそらした。
「姉上……やっぱりこんな時代に剣術道場やってくのなんて土台無理なんだよ。こんな道場必死に護ったところで僕らなんにも……｣
「損得なんて関係ないわよ。親が大事にしてたものを子供が護るのに理由なんているの？｣
「でも姉上父が僕らに何をしてくれたって……」
新八の声を遮って、ドカッ！と大きな音がしてドアが蹴り壊される。
「！！」
その場にいた全員がそちらを向くと、天人が三人、道場に入ってきた。
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刹那＊桜(プロフ) - きゃすみさん» 返信遅くなってしまってすみません！！コメントありがとうございます！ (5月14日 14時) (
レス) id: f89dd253f0 (このIDを非表示/違反報告)
きゃすみ(プロフ) - もう少し行あけると読みやすいです。でもめっちゃ面白かったです！！ (2022年10月10日 13時) (レス) @page3 id: e6f2b24efc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：刹那＊桜 | 作成日時：2021年2月13日 8時
