天然パーマに悪い奴はいない 三 ページ12
「あ〜やっぱダメだなオイ糖分とらねーとなんかイライラする」
「おいィイ！！ よくも人を身代わりにしてくれたなコノヤロー！」
メガネの少年は必死で銀時を追いかけ、Aは屋根の上から隠れてついていった。
「律儀な子だな木刀返しに来てくれたの。いいよあげちゃう。どうせ修学旅行で浮かれて買ったやつだし」
「違うわ！ 何か女性が擁護してくれて役人からやっとこさ逃げてきたんだよ！！」
「女ァ？ ……良かったじゃねえか春が来たねメガネ君」
「それどころじゃねぇわ！」
銀時は女性と聞いて顎に手を当て少し考えていたが軽口を叩く。
少年が木刀を振ろうとすると銀時は急ブレーキをかけ、スクーターの後部で新八の股間に打撃を与えて停車した。
「ゔっ！！」
「え、痛そう。いやそうじゃなくて」
屋根の上でAは呟きながら誰に投げかけるでもないツッコミをこぼす。
「ギャーギャーやかましいんだよ腐れメガネ！ 自分だけが不幸と思ってんじゃねぇ！ 世の中にはなァ、ダンボールをマイホームと呼んで暮らしてる侍もいんだよ！ お前そーゆーポジティブな生き方できねーのか！？」
「あんたポジティブの意味わかってんのか！？」
銀ちゃん馬鹿なのか、とAが二人のもとへ降りようとすると大江戸ストアのドアが開いて一人の女性が現れた。
「あら？ 新ちゃん？ こんな所で何をやっているの？ お仕事は？｣
「げっ！ 姉上！！」
「あ……どーも」
女性はメガネの少年の姉らしい、彼女を見て少年は顔色を青くした。
「仕事もせんと何ブラブラしんとんじゃワレボケェェ！！」
「え」
急に女性がメガネの少年を飛び蹴りして、Aは唖然としてしまう。
「今月どれだけピンチかわかってんのかてめーはコラァ！！ アンタのチンカスみたいな給料もウチには必要なんだよ！！」
「え、ちょっ」
女性は少年の上に乗って殴り始め、Aは慌てて止めに入ろうと屋根からメガネの少年と姉のそばへ降りる。
「待ってくださいっ」
「あら、どなた？」
「え、あ……貴女はさっきの」
二人とも上から降りてきたAに驚く。
「！ Aじゃねーかっ、何でここに」
銀時はAを見て驚きながらも、スクーターでその場を去ろうとしていた。
「あ゛ー！ 待てオイ！！｣
「ワリィ俺夕方からドラマの再放送見たいから。Aもまた今度ゆっくり話そう、ぜ……｣
銀時が逃げようとすると、スクーターの後部座席に少年の姉が座っていた。
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刹那＊桜(プロフ) - きゃすみさん» 返信遅くなってしまってすみません！！コメントありがとうございます！ (5月14日 14時) (
レス) id: f89dd253f0 (このIDを非表示/違反報告)
きゃすみ(プロフ) - もう少し行あけると読みやすいです。でもめっちゃ面白かったです！！ (2022年10月10日 13時) (レス) @page3 id: e6f2b24efc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：刹那＊桜 | 作成日時：2021年2月13日 8時
