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【セリフ】
一人称…オレ
二人称…お前

「ジェスロウ・マディソン。オレの名だ。覚えずとも結構、その点は好きにしろ」

「これはこれはご機嫌麗しゅう、小さなお嬢様。早速だが、オレから離れた方がいい。巻き添えを食らいかねないからな。……それとも、お前も異教徒を根絶せんと目論む輩と同類か?」

「平気か、だと?はは、オレを誰だと思っている。平気でないわけあるまい。愚問だ」

「……なにを、驚いている?オレに殴られる可能性があると分かって、オレに手を出したのだろう?違うか?……本当に違うのか。そうか。ならば覚えておくといい。お前らが虐げているのは従順で牙を抜かれた犬じゃない。お前らと同じ人間だ。ただただ怯えているように見えるヤツも、――いつかお前の首を絞めようと画策しているかもな。ふ、そう嫌な顔をするな。所詮異教徒の戯言だ。犬の遠吠えとでも思って聞き流すといい」

「邪魔か、オレが。ならば、倒していけばいい。殴ってでも、蹴ってでも、魔法を使ってでもいい。ただ、オレからは動かない。だから、ここを通りたくば、オレをどかさねばならないな?」

「オレもこの学園の生徒だ。学ぶ権利があるだろう」

「神は何も救わない、役に立たない偶像だ。信じるだけ無駄というもの。だから、自分は自分で救わねばならない。神に縋っても、現状は好転しないし……死んだ人間も生き返らない」

「オレは何も間違っていない。かといって、お前らも間違っていないのだろう?これ以上は、不毛な議論だ」

「考えるといい。どんなことをすればオレが惨めに泣きわめくか。お前らの足に縋りついて懇願するか。そうしてそれを実行してみろ」

「どうした。助けがいるのか、同胞よ」

「生徒からの私刑など、可愛いものだ。そんなもの、赤子が癇癪を起こしている程度。問題はない」

「……そういえば、こんな話を知っているか。異教徒の血は、全てのものを汚すらしい。ほら、お前のオラクルもオレの返り血が付いたから黒く染まって──、フ、なんてな。異教徒如きの冗談にあたふたするなど、可愛らしいところもあるじゃないか」

「泣いているのか。なぜ泣いている?アンサンセ(ここ)に落ちてきたからか。なるほど。……だが、お前はまだ死んでいない。生きている。――精々足掻け。その体は、心は、困難に立ち向かうためにあるのだぞ」

「オレは正しい。だから、オレは、オレだけは、オレ自身を疑わない」

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有栖川桜(プロフ) - コメント失礼します。レベッカさんと関係を組ませていただいているアイリスの親の有栖川桜と言います。うちよそイラストを描きたいのですが、レベッカさんをお借りしてもよろしいでしょうか? (2020年12月6日 19時) (レス) id: cafdb59c92 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紫蘇 | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2020年7月25日 21時

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