【オリジナル】大好きな君に

4話 ページ5

Aside



そして……日が暮れるのが遅くなったため、少し遅くなった下校の時間。



私はいつもの様にあーちゃんとみーちゃん、そしてさーやこと新山彩花と一緒に帰っていた。



美術部は少し下校が早いため、グラウンドでは野球部やサッカー部の声がまだ聞こえていた。



スポーツが好きな私は、あーちゃん達の話を聞きつつ、グラウンドの方を見ていた。



野球、サッカー、陸上……男子が苦手な私もスポーツをしている男子はかっこいいと思う。




そして私の目に、少し遠くで練習しているソフトテニス部が映った。



ソフトテニス部には学年１のイケメンだと言われている男子がいるが特に興味はなかった。



それよりも私は、ソフトテニス部のキャプテンである杉谷のプレーに興味があった。



杉谷の話はテニスの話がほとんどで、テニスが大好きなんだなぁ、といつも思っていた。




あの人も話すことと言えば、ゲームやロボットの話ばかりで、ザ･男子という感じだった。



そういう物の知識が無い私にはよく分からない話だったが、楽しそうに笑っているあの人に私も自然と笑顔になった。



そして、あの人と同じように楽しそうに笑っている杉谷を見ると、私も嬉しくなった。



面倒見のいい2人だからか、いつもは自分のことを話すより、聞くことの方が多いのだろう。



もしかしたら話を聞いてもらいたいのかもしれない。



もし、そうなのだったら私が話を聞いてあげたいなと思った。

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