続き(おはじき様) ページ39
―――リドル side
ケ「リドルくーん！？」
ボクは３人を置いて走り出し、１人で学園長室へとやって来た
はぁ……ボクとした事がなんて情けないんだ…！寮長としてしっかりしなくちゃいけないのに！
そんな事を思っていると、ふと背後に気配を感じた。トレイ達か？と思って振り返るとそこには髪の長い女性が立ってこちらを睨み付けていたのだ
リド「ひっ……！お、落ち着けボク…これはお化け役の人……すぅーはぁー」
「……さない…」
リド「え？」
「許さない……何で、私ばかり…」
リド「！？」
その人の目が無くなり、口は耳元まで裂け、どこぞで観るホラー映画を彷彿とさせるような姿へと変わった
許さないと告げるその声は既に女性の声ではなく、この世のものとは思えない程の恐ろしさを感じさせ……ボクは遂に我慢出来なくなり、その場で気絶してしまった
主「お〜い、ローズハート？」
リド「ん……？」
ト「良かった、大丈夫か？」
リド「あれ？ボクは一体…」
エ「いや、本当にマジでビビった……ここに到着したら寮長が気絶してんだもん」
ケ「頭とか打ってない？」
佐「まさかあんなに驚くなんてなぁ！」
田「かなりの収穫だったな！」
リド「そ、そうだ！あれは一体誰がやったんだい？物凄い演技力だったから、多分ヴィル先輩とかが教え込んでるんだろうけど」
主「は？何の話？」
リド「だから、ここでボクを驚かせた女性を演じた生徒だよ。かなり本格的d……「何の事言ってんだ？」……え？」
主「お化け役は俺達で最後だったんだぜ？学園長室にお化け役は配置されてないぞ」
リド「………は？」
田「それに、女性の姿をしたお化け役は誰１人居ないぜ？」
佐「そうそう。案は出たけど、みーんな嫌がってさぁ？ボツになったんだよねぇ」
リド「え……それじゃあ、ボクが見たあの女性は誰だったの？」
「許さない……ア、ハ、ハハjagDat！！！」
全「「………」」
突然聞こえた地を這うような言葉と奇怪な笑い声、そして最後には何を言っているのかすら分からない声が部屋にこだまして……恐らく全員聞こえたんだろう
ボク達全員は無言で見つめ合った後……ボクはトレイに抱き抱えられながら全員で学園長室から逃げ出した
全「「出たぁぁああ！！」」
NEXT
(おはじき様、リクエストありがとうございました！)
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作者名：抹茶ラテ | 作成日時：2020年7月18日 19時
