抑えて-2- ページ9
「い、ぃい泉さん!?」
「何悲鳴みたいな声あげてる訳ぇ?ねえA、ゆうくん?お兄ちゃんがちゃんと見てないとさぁ、ふたりはこんな所でそんな事しちゃうんだ?」
「ごっごご誤解だよ泉さん!!」
ゆうくんは大慌てで振り返り、泉さんの肩に手を置く。そして、僕は何もしてないよ―――とバレッバレの嘘を吐く。
それに対して泉さんは、至極爽やかな笑顔で言う。
「嘘つかないの、クソガキ♪」
「怖っ」
「A本気で縛り上げるよ」
生命の危機を感じたので取り敢えず謝った。
それにしても今最も気になって居るのは、彼が何故此処へ戻ってきたのか、という事だ。
「泉さん、どうして戻って来ちゃったんですか」
「俺を厄介者とでも言いたいの?そんな口振りだけど」
「いぃやぁ……そんなつもりは無いですはは」
突然睨みつけるのやめて欲しい。
ゆうくんの事は睨まないのに私の時は軽く殺意を感じる目つきなんですけど。
「そ、それで泉さん……なんで僕たちの元へ帰って来たの?」
「んー…ゆうくんがそんなに知りたいって言うなら教えてあげる。……それはね、くまくんから目撃情報を得たからだよぉ」
「「え」」
見事にゆうくんと私の言葉のタイミングが被った。運命だ。
というかそれよりもくまくん……って凛月くんの事…だよね??え???
私たちが理解に苦しみ固まっていると、
泉さんは素早く携帯電話を取り出し、細長い指で画面をいじる。彼は某メッセージアプリを開き、『くまくん』とのトーク履歴を私たちに見せる。それから私もゆうくんも絶句した。
「これって……」
トーク画面に送られた写真に写っていたのは先程の私たち。
壁ドォンして頭を撫でるゆうくんと、撫でられる私。
それから写真の下には、凛月くんからのメッセージ。
『リア充発見〜俺が見てるとも知らずにイチャついてるんだけど』
『セッちゃん出動すべきじゃない?』
『なんか血吸ってる。あ。違った首にキ―――
「ぬわああああああああ!!!!」
凛月くんのドストレートなメッセージを最後まで読む事無く泉さんの携帯電話を取り上げて地面に叩きつけ……ようとしたがさすがに泉さんに刺されそうなのでやめておいた。
「とにかく、こんな外でイチャついて良いなんてお兄ちゃん一言も言ってないから!!目撃したのがくまくんだったから良いものの、もしファンとか記者とか……」
…泉さんの怖ぁいお説教はその後も夜まで続いた。
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白華 藍(プロフ) - あまつさん» あぁ!知ってますよ!! (2018年7月8日 0時) (レス) id: 11d06c67c1 (このIDを非表示/違反報告)
あまつ - ちなみに!ヒロアかって知ってますか? (2018年7月1日 2時) (レス) id: a0311c36c2 (このIDを非表示/違反報告)
白華 藍(プロフ) - あまつさん» こちらにもコメントありがとうございます!励みになります(^^)ゆうくん愛どんどんぶちかまして行きますのでよろしくおねがいします← (2018年5月9日 16時) (レス) id: 11d06c67c1 (このIDを非表示/違反報告)
あまつ - ゆうくんメッチャ好きです!これからも頑張ってください! (2018年5月9日 15時) (レス) id: a0311c36c2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:白華 藍 | 作成日時:2018年4月29日 18時