嘘つきな水晶玉-1- ページ40
盛大な拍手と歓声(悲鳴)に包まれて、彼らのライブは無事成功した。
成功するに決まってます。
だってトリスタだもん☆
「はぁ、やっぱりすき」
「……」
私が控え席で熱いため息を吐くと、隣の夏目くんはゆっくりと立ち上がった。
そしてフードを外して私を見下ろす。
「…さテ、ライブも終わったことだシ、そろそろボクの見せ場かナァ。もう名前読んでくれても良いヨ、MCサン♪」
「おっ、夏目くんの覚醒だァ」
控え席を出て颯爽とステージの方へ歩いていく彼。
やっと日の光を受けた夏目くんの顔に、気付く人もいるようで、だんだんと辺りが騒がしくなって行く。
『Trickstarの皆さん、最高のライブをありがとうございました！…それでは、続きましてお待ちかねのスペシャルゲストの方に登場して頂きましょう…！』
私がそこまで言った所で、舞台袖で何かが光った。
『あぶらかたぶら、ちちんぷいぷい♪子猫ちゃんたちに魔法を掛けてあげよウ……♪』
わぁ…さすがアイドル様…突然のアドリブ素敵です。
『Switchより、逆先夏目くんです〜』
呼ばれた本人は微笑んでからステージ上へ移動し、中央に設置された高級そうな机と、これまた高級そうな椅子のもとへ歩いた。
私が彼のそんな様子を眺めていると、控えめにとんとんと、肩を叩かれた。
慌てて振り向くと、
「Aちゃん、お仕事お疲れ様。僕たちは休憩タイムだから、一緒に居てもいいかな…？」
「ゆぅうくん！！！」
「しっ…逆先くんの邪魔しちゃだめだよ！？」
ただでさえ想像もしていなかったゆうくんの登場で心臓が痛いのに、焦ったように彼の手で口を塞がれて軽く過呼吸になりそうだ。
(静かにします！静かにしますからどうかその手を離さないでください…！！)
きっとこんな狂った心情はゆうくんには伝わらないんだろうなぁ…と思いつつ固まっていると、
「あ、逆先くんの準備が出来たみたいだよ」
そう言われてステージを見る。
足を組んで両肘をテーブルにつき、妖しく微笑む彼は、観客の視線を独り占めしていた。
そんな彼の手元には、きらきらと輝く水晶玉が置いてある。
『早速始めようカ。今日は占い師としてのボクを楽しんでいってネ♪……せっかくだシ、今居るこの中で誰か占ってあげル。ボクに占って欲しい子猫ちゃんは手を挙げテ？』
彼が一度そう言えば、可愛い子猫ちゃんたちが一斉に手を挙げる。
そんな景色を彼は満足そうに眺めていた。
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白華 藍(プロフ) - あまつさん» あぁ！知ってますよ！！ (2018年7月8日 0時) (
レス) id: 11d06c67c1 (このIDを非表示/違反報告)
あまつ - ちなみに！ヒロアかって知ってますか？ (2018年7月1日 2時) (レス) id: a0311c36c2 (このIDを非表示/違反報告)
白華 藍(プロフ) - あまつさん» こちらにもコメントありがとうございます！励みになります(^^)ゆうくん愛どんどんぶちかまして行きますのでよろしくおねがいします← (2018年5月9日 16時) (レス) id: 11d06c67c1 (このIDを非表示/違反報告)
あまつ - ゆうくんメッチャ好きです！これからも頑張ってください！ (2018年5月9日 15時) (レス) id: a0311c36c2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白華 藍 | 作成日時：2018年4月29日 18時
