【敵連合】私は敵連合の… (ページ38)

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37話ページ38

「ウィッグしてたのによく弔くん私って気付きましたね」
「朝と同じ服で声も同じだし、それが届いた時俺も確認したからな」
「通りで…」
「それも似合ってたけどな」
「！！」

弔くんに言われると照れるなあ…。晩御飯を作り始めた。といっても黒霧さんが、

「外から帰ってきたらきっと疲れてるでしょう」

と書かれたメモと作り置きされているカレーをキッチンに残されていた。なので私の仕事はサラダとカレーを皿に盛り付けることだ。

「出来ました弔くん」
「あぁ…」

カレーとサラダ、水を何かの資料を見ていた弔くんの前の机に置き、私も席に着き手を合わせて食べた。食べ終わり食器を片付けて戻ると、弔くんがさっき見ていた資料を渡してきた。

「裏の世界にいる多少有名なヤツらの顔と名前が載っている。Aこういうの気になるだろ、目を通しとけ」
「わかりました」

疲れていたのか弔くんは部屋に戻った。私も部屋に戻ってベットに寝転がって資料を見た。資料には殺人鬼や泥棒にヤクザの組長、裏の重鎮などが載っていた。どれもほかの資料や新聞で見たことのある有名な事件などに関わっている人達だ。

「ちゃんと覚えてないと…」

思ったより外に出たのが体に負担がかかっていたのか、資料を見ていると段々眠くなってきてこの日はそのまま寝てしまった。

「ねえ、戻ろうよ」

辺りは真っ暗で何も無く、中学生の制服を来た私にのよく似た女の子、自分が目の前に現れた。

「戻るってどこに？」
「元の平和で普通の生活だよ！」

嬉嬉として目の前の自分は言う。

「そんなものどこにもないし、私には何が普通か分からないよ」
「かっちゃんや出久、みんなも待ってるよ？」
「誰、それ？私には分からないよ」
「皆心配してるよ」
「皆って誰？有象無象の知らない人に心配されても私は何も思わない」
「なんで？」
「ふふっ弔くんがいるから！」

そう笑いながら言うと、もう1人の私は暗闇に同化しながら

「いつでも戻ってきていいからね」
「戻んないってば…！」

そう言った瞬間目が覚めた。

「夢…？」

時計を見ると午前8時前、いつもより少し早く起きた。昨日何もせず寝たことを思い出してシャワーを浴び着替えて、BARに行き朝ご飯を食べてトレーニングルームに向かった。