【文スト】文ストの世界にチートになって転生ってふざけてます？【男主】パート2

嫌悪 〃 ページ20

「嗚呼、使用人たちの家族ですよ。使用人たちは貧困街から連れてきているので家族も一緒に連れてくるんです」


微笑みながらその質問に答えた
Ａは皮肉を云うように偽りの笑顔を顔に貼り付けながら話し始める


「柊家の財力なら普通に雇えるのでは？」

「確かにそうですが、貧困街の者にも仕事を与えて街の人の様に暮らせる人が増えたらな…云う自身のエゴで…」

「成程、何ともお慈悲が深いのですね。」


柊が話し終えていないというのに遮るように薄っぺらい感想を述べる
その返答に柊は少し顔を歪ませてから前を向き長い廊下を無言で歩いていった


「嗚呼、着きました…此処です」


鉄製かはわからないが銀色に輝く大きな扉が其処には置かれていた
他の壁と比べても異質であった、その扉を叩く。


「私だ。誰かいるか？」


その声に応じるように扉の上からピッピッピッと規則的な機械音が聞こえてくる
認証完了と機械質な声を聞くと扉の鍵が開く音がする
扉が開いた先にいたのは白衣を着た者が研究に勤しむ姿だった

その中の一人が我々の前まで歩いて深々と礼をした


「社長。お疲れ様です」

「此方、研究所の管理人を任せている者です」

「お客様、ご足労いただき感謝致します」


少し微笑むと先程までではないが丁寧に礼をする
柊は、手招きをしてその男に話しかける


「Aは？どうしたんだ？」

「それが社長からの連絡後、資料を取りに行ったまま帰ってきていないので…まだ、」

「そうか……すみません、森様。もう暫くお待ち頂けますかな？」


柊は、少し目尻を下げて謝罪を述べるが森は元々から聞いていた事なので微笑んで返す

「ええ、勿論です。」









待って暫く経った頃であった
幹部である中原が森と柊に申し訳無さそうに話しかける

「あの、すみません……」

「どうしたのかね？中原くん」




「…お手洗いに行っても宜しいでしょうか？」


生理的現象なのだから誰一人として咎める者はいない

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