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私がまだ沈む気持ちを抱えているのを察したのか、センラくんは両手を握り直した。
私の両手に、優しく包み込むような感触がする。
「何でもええから、俺に話してよ。俺はどうやら『彦星』の候補らしいけど、そういう一族の決まりとか関係なしに、Aのことは大切やって思ってるよ」
「…ありがと」
『大切』という言葉にドキッとしたけど、それは幼馴染として、最近付き合いのある友人として大切なんだろう、と判断して返事した。
「…Aは鋭いとこもあるのに、特定のことに関しては鈍感なんやな、何も分かってへんなあ〜」
今度は呆れ顔でセンラくんに言われ、？？と疑問が頭の中で止まらない。何を言われているのか。
貶されているような台詞の割には彼は優しい表情をしている。
「まあ、今日のところはそれでもええわ」と自己完結したセンラくんは、するりと両手を離した。
「すっぴんのところ連れ出してすまんな、帰ろうか」
「…すっぴんなこと忘れてた、早く帰ろ」
急に現実に引き戻される。
「まあまあ、すっぴんのAちゃんも可愛いよ〜」
と、またからかうような事を言うので、
「もう、勝手に帰るからね！」
と先にスタスタ歩き出した。
「ええやん可愛いんやからー」と後ろから声がかかるけど、知らない。
それでもこうやってふざけ合ってるのが楽しくて、１時間くらい前に一人で悩んでいたことも軽くなって、
彼の存在が、私の中でまた大きくなった夜だった。
それからというもの、センラくんは毎日LINEをくれるようになった。
内容は
センラ今日のおひるごはん!
という社食の写真だったり、センラ今日部長に理不尽な文句言われた あのハゲ絶許
という愚痴だったり。
たまに、センラAんとこは今日はどう?
と聞かれたりするから、A今日は小学生が来てたよ、沢山質問受けたよ
とかたわいもない事をやりとりしていた。
私を元気付けるためなのか、様子を確認してくれているのか。何にしろ、こうやって毎日やりとりする相手なんて今まで居なかったから新鮮で。
さらにセンラくんは話し上手で話題も豊富だから、毎日のちょっとしたやりとりが一日の楽しみになっていた。
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しろ鮎(プロフ) - 白雨さん» 白雨さんー！お返事遅くなりすみません！ありがとうございます！勝手に心の中で師と仰ぐ白雨さんにそんな風に言っていただけるなんて、とっても嬉しいです。引き続き温かい目で見守っていただけたら心強いです、また覗いてやってください〜！ (9月4日 12時) (
レス) id: 452c1db09c (このIDを非表示/違反報告)
白雨(プロフ) - セさんルート完結おめでとうございます〜！私はやっぱりしろ鮎さんの書く文章が大好きです……！展開も、表現も、ストーリー全体も全て飽きなんて感じさせなくて、心から尊敬します。未だに他の小説も読み直したりしてます。別ルートのお話も楽しみにしております！ (9月1日 0時) (レス) id: 4da6c03140 (このIDを非表示/違反報告)
しろ鮎(プロフ) - ちぇろさん» わー！ちぇろさんだ！お久しぶりですご無沙汰してます〜！毎度宣伝しないのに見つけてくださって、コメントまでくださってありがとうございます！ホントに長い間読んでもらって、作者冥利に尽きます。しばらくこのシリーズが続くのでまた次作もよろしくお願い文字数 (8月23日 19時) (レス) id: 452c1db09c (このIDを非表示/違反報告)
ちぇろ - しろ鮎さんの小説を初めて読んでから約4年が経ちましたが今もこうして新しいお話を見つけることができて幸せです。これからもしろ鮎さんのペースで更新待ってます！連投失礼しました、次のシリーズも楽しみにしています！ (8月23日 2時) (レス) id: cd65e0c157 (このIDを非表示/違反報告)
ちぇろ - お久しぶりです！素敵なお話をありがとうございました！モチーフになっている七夕曲、大好きな曲なので歌詞が元になったセリフが出てきてキュンキュンしました！幼馴染の世話焼きセさんという設定すごく刺さりました… (8月23日 2時) (レス) @page31 id: cd65e0c157 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しろ鮎
| 作成日時：2023年7月24日 16時
