Bite me!!

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「……何これ」

翌朝、支度を済ませて家を出ようとすると玄関に何か紙袋が置いてあった。中を見ると何かお弁当みたいで、メモ用紙に「必ず持っていくこと！by兄」って書いてあった。
なにそれ、意味わかんない……作ったってこと…？わざわざ、今日も私が起きたときにはいなかったのに……

「…………」

わざわざ作ってくれたものを無駄にするほど最低な奴じゃないし、昼ごはん代浮くし、別に私損しないから、持ってくだけ持ってくか。
でもお弁当って、やっぱ学校で食べるんだよね……出席しないと卒業出来ないし、とりあえず行こう、かな……

「お！片岡今日は来たんだなー！感心、感心！明日も来いよ！」

ってことで出席したらHRに担任が言った。今日来たから明日も来るとは限らないし、てかほんと女子の視線うざい。ずーっと何か言いたそうにこっち見てくる。
あ、そういやあのグループ、EXILEのファンだった気がする……関わりたくない。

「片岡さんさぁ、NAOTOの妹ならもうちょっと真面目になってくれない？」
「身内のせいでNAOTOの人気落ちたらどうすんの？」

関わりたくないと思って休み時間ごと逃げてたらついに昼休み逃げられないように机の回りを囲まれた。
お腹すいたから、お弁当食べようと思ってたんだけど、マジでめんどくせぇ。

「ちょっと、何か言いなさいよ！」
「……EXILEのファンならもうちょっと大人しくしたら？だから怖いだの何だの言われるんじゃねぇの？」
「なっ！あんたがNAOTOの邪魔してるから忠告してんのよ！」

邪魔、ね……
……そんなこと、とっくの昔からの知ってるよ。それでも私がNAOTOの妹だってことは変えられない。背負うしかない。

「話、それだけ？なら昼食べるから」
「っ！ふざけんな！！」

私の淡々とした態度が頭に来たのか机に置いてあったお弁当をはたき飛ばした。やけにスローモーションに見えて、あ、オムライスだったんだ。ウインナー入ってる。あと、プチトマト。なんて思ってたらカシャンッと床に落ちて散らばった。

「…………」
「こ、これに懲りたら改めなさいよね！」

床に散らばるお弁当だったもの。拾ってお弁当箱に戻す。そんで、そのまま荷物纏めて教室を出る。
ふらふらと当てなく歩いてたら公園に着いて、ベンチに座った。ぐちゃぐちゃになったお弁当を膝に広げる。
ウインナーとプチトマトはセーフだと思う。オムライスも床につかなかったとこなら食べれる。

「…………ごめんなさい」

ごめんなさい、なお兄ちゃん

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