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ガチャッ

玄関開けてゴロゴロある靴。また来てるのか、と思いつつ足でその靴たちを端に寄せてスニーカーを脱いで上がった。
このまま部屋行って、風呂は明日の朝にしようなんて思ってたら廊下の先のドアが開いて、兄が顔を出した。

「おかえり。こんな時間まで何してたんだ」
「別に、関係ない」
「関係ないって、そもそも学校にも最近行ってないだろ!」
「卒業はするから」
「そういう問題じゃ、おい!」
「メンバー来てんでしょ。私に構ってないで戻りなよ」

掴まれた腕を振りほどいて自分の部屋に入る。諦めたのか兄はそれ以上何も言ってこなくて、それを確認してベッドにダイブした。

17歳も年上の兄、片岡直人は、私が物心ついた頃にはダンサーとして活躍してた。ちょうど産まれた時、高校のダンス部に入ったのがきっかけでダンスを始めたらしく、高校卒業後して20歳の時にはロサンゼルス、ニューヨークへ渡り、有名振付師からレッスンを受けたり、修業を積んだ。
その後は浜崎あゆみとか後藤真希などのバックダンサーをやってた。
それからは皆さんご存知、輝かしいスター街道。間違いなく一流のダンサーだ。

そんな兄に影響されて私も4歳かそれくらいの時からダンスを始めた。ジャンルはPoppinから始めてKRUNP、BREAKIN’、JAZZ。最初はスクール、あとはストリートで学んだ。
14歳になった頃、ストリートじゃ私を知らないやつはいなかった。それと同時にEXILE NAOTOという兄の名前がでかく、私にのし掛かった。どこから出た情報なのか「EXILE NAOTOの妹」「三代目NAOTOの妹」そう言われるようになった。
親の七光じゃなくて兄貴の七光。兄の名前を引き合いに喧嘩を売られるのは日常茶飯事となった。

埼玉じゃなくて都内の高校に進学するのと、両親が暫く海外旅行をするってので、兄の住むマンションに居候。
殆ど一緒に過ごした事のない兄との生活は、上手くいくわけなかった。

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shiro(プロフ) - 尼崎の雑草になりたいさん» はじめまして!コメントありがとうございます!そう言っていただけ嬉しいです!更新頑張ります! (2018年10月30日 1時) (レス) id: 8d46f4c2ff (このIDを非表示/違反報告)
尼崎の雑草になりたい(プロフ) - はじめまして!読みごたえがあってとても面白いです!更新楽しみにしてます(^^) (2018年10月29日 23時) (レス) id: c68b54dc70 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:shiro | 作成日時:2018年10月27日 17時

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