【銀魂】月と君を永遠に【神威】5

200日目無力 ページ46

威「Aｯ!!」

どこかで聞いたことのあるような声に、僕は目を覚ました。

貴「···神威。」

―体が、重い。

僕はゆっくりと体を起こすと、神威の顔を見た。その瞬間、神威の表情が安堵の色から曇った表情へと変わった。

威「A···目が···」

―目?

僕は不思議そうに首をかしげ、自分の目をさわった。

が、特に異常はない。すると

威「これで見てみなよ。」

神威がそう言って手持ち鏡を持ってきた。

鏡を見た瞬間、


僕の顔は凍りついた。


貴「どう···して。」

僕の金色立ったはずの片目は群青色へと変わり、焦点が合っていないかのようにぼやけていた。紅かったもう片方の目は黒くなっている。

そしてどういうことか、視界が以前よりも狭くなっていた。

貴「···」

僕は試しに、黒くなった方の目を手で覆い回りを見てみると、









案の定、目の前は真っ暗な闇しか見えていなかった。






―神の力が···消えた。



僕は恐る恐る手を出すと、一気に力を込めた。








が、本来なら出てくるはずの電気は出てこなかった。



威「A···大丈夫かい?」


俯いている僕を心配そうに見つめる神威。









―怖い。





僕の心の中で、真っ黒な恐怖心がざわめいていた。






―今の僕は無力。








―神威は強い奴にしか興味はない。









―僕は、棄てられるの?









そんなことを考えているうちに、僕の心は衝撃的なことに気づいてしまった。









―僕に、









　

　感情がある。









僕は焦点の合わない片目を手で押さえながら顔をあげた。









威「A?」




心配そうな色をしている神威の瞳と目が合わさった。









貴「···神威は···無力な僕を、









　 愛してくれるの?」

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