196日目包帯 ページ42
貴「ッ!?···」
目が覚めると、そこには見慣れた白い天井がうつっていた。
―嫌な夢を見た。
にゃぁー
貴「火燐···。御早う。」
火燐の頭を撫でると、火燐は嬉しそうな鳴き声を漏らしてその場に丸くなった。
僕はぐっしょりと濡れた額の汗を拭うと、そのままのシャワー室へと入っていった。
貴「はぁ〜。」
ガララッ
―片足を使えないと言うのは不便だな。
僕はタオルで髪を拭きながらそんなことを考えていると
威「大変そうだね。」
貴「そうそう。すごい大変なんだよ。これも全部あのばかむ······え?」
僕は驚いて神威を二度見した。
威「何でそんな顔すんのさ。」
貴「···貴方誰?」
僕の前にちょこんと座っていた小さな男の子は、にこにこと微笑んだまま僕を見ていた。
威「酷いなぁー。仮にも上司の顔を忘れるなんて。」
男の子の頭に突き刺さっている馬鹿センサーがゆらゆらと揺れているのを見て、僕は恐る恐る男の子の顔を見た。
貴「ごみ···ゲフンゲフン。じゃなくて神威。なんでそんなちびになっているのよ。」
威「今ごみって言わなかった?」
貴「^^」
僕はにっこりと微笑んで手をヒラヒラふると、神威はむすっと頬を膨らませて睨んできた。
―やだこの子。すごいかわいいんですけド。←
僕は取り敢えず神威を抱き上げると、そのまま自分の膝の上にのせた。
貴「で、どうしてそうなったんだい?」
威「なんか、机の上に置いてあった瓶に入ってた液体を飲んだんだよね。そしたらこうなった。」
貴「うん。お前馬鹿^^」
威「そんな笑顔で言われてもな···。」
コンコン
阿「入るぜ。」
僕と神威が部屋で会話していると、ドアをノックして阿伏兎が入ってきた。
貴「やぁ阿伏兎。」
僕がニコニコと微笑みながら言うと、阿伏兎は僕を見て硬直した。いや、正確には僕の腕のなかにいる神威を見て硬直した。
阿「···お前さんにもそんな趣味があったんだな。」
―趣味?
僕が疑問に思っていると、阿伏兎は持ってきた救急箱から包帯を取り出して、僕の足の包帯と取り替え始めた。
貴「いいよ阿伏兎。それくらい自分でできるから。」
阿「お前さんもたまには人に頼るんだな。」
阿伏兎はそう言うとまた続きを始めてしまったので、僕は渋々阿伏兎の言う通りにした。
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へたやん(プロフ) - リルさん» コメントありがとうございます!創也クンも中々ですよね、初めは結構キャラが定まってなかったんですけど。神威さんは本当に格好いいですよね!!これからも頑張らせていただきます。 (2015年6月10日 19時) (レス) id: dc6b786968 (このIDを非表示/違反報告)
リル - 神威くんかっこいいし、創也くんも好きです!!面白くて、この作品大好きです!!!頑張ってください(≧ω≦) (2015年6月9日 18時) (レス) id: 1a47901f10 (このIDを非表示/違反報告)
へたやん(プロフ) - 修華さん» コメント有難うございます!訂正、誠に有難うございます!すぐに修正させていただきました。本当にありがたいです。是非これからも、よろしくお願いいたします! (2015年5月14日 20時) (レス) id: 828e618828 (このIDを非表示/違反報告)
修華 - いきなりすいません!165日目新選組ではなく、165日目真選組だと思います (2015年5月13日 20時) (レス) id: 81f9e3415f (このIDを非表示/違反報告)
へたやん(プロフ) - 迦楼羅@乙夜さん» コメント有難うございます!面白いですか?!有難うございます。…そして来ました。この質問。ズバリ、お答えしましょう。夢主のバストは、……なんと、なんと、HとIの中間くら((殴 (2015年5月10日 9時) (レス) id: 828e618828 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:へたやん x他1人 | 作成日時:2015年5月5日 21時