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180日目brother ページ27

貴「涼〜、いるかい?」

僕と神威は荒れ果てた星の、一つの建物の中にいた。

にャぁ〜ん

火燐が足元で鳴くと、近くに感じていた気配が動いた。

威「・・・あんたが腕のいい番傘職人?」

ボロボロになったのれんをくぐって出てきたのは、髭を無防備に生やした阿伏兎にそっくりの男だった。

涼「お前さんかァ、いったい俺に何のようだ。」

男は抑揚のある声でそう言うと、近くの椅子に腰かけた。

僕はにこりと微笑むと、持っていた番傘をつき出す。

貴「確かまだ、紫苑のツケがあるはずなんだけど。」

涼「はぁ〜、わーったよ。作ればいいんだろ。作れば。」

涼は盛大な溜め息をつくと、僕が持っていた番傘を受け取り、僕と神威に背を向けた。

貴「宜しくね、涼。あぁそうそう、あの例のやつも付けておいてね。」

僕はそう言うと神威の手を取り、建物を出るとそのまま道なき道を歩き始めた。

威「いいのかい?あの猫置いてきちゃって。」

神威はのんびりとした口調で聞く。

貴「火燐のことかい?あぁ、あの子は涼の側にいたいんだよ。涼は火燐のお気に入りだからね。」

―涼が居たから火燐はこうして生きていられるのだし。

僕はふと思い出したように立ち止まると、神威に向かって微笑んだ。

貴「久しぶりに遊んであげましょうか。」

すると神威はちろりと犬歯を覗かせ、

威「遊んで下さいの間違いじゃないの?」

そう言って微笑んだ。



僕と神威は瓦礫があまり散らかっていない場所へ移動すると、10メートルほど距離をおいて向かい合った。

威「そういえば、ひとつだけ質問。」

神威が番傘を構えて言った。

威「さっきのおじさんに、兄とか、弟とか、生き別れの「いないわよ。」・・・ふぅーん。世界は広いね。」

―どうせ、阿伏兎の兄弟だとか思ったんでしょ。

僕は心の中で毒づくと、

貴「いつでもかかってらっしゃいな。」

そう言って不適に微笑んだ。

181日目構えなさい→←179日目番傘職人



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へたやん(プロフ) - リルさん» コメントありがとうございます!創也クンも中々ですよね、初めは結構キャラが定まってなかったんですけど。神威さんは本当に格好いいですよね!!これからも頑張らせていただきます。 (2015年6月10日 19時) (レス) id: dc6b786968 (このIDを非表示/違反報告)
リル - 神威くんかっこいいし、創也くんも好きです!!面白くて、この作品大好きです!!!頑張ってください(≧ω≦) (2015年6月9日 18時) (レス) id: 1a47901f10 (このIDを非表示/違反報告)
へたやん(プロフ) - 修華さん» コメント有難うございます!訂正、誠に有難うございます!すぐに修正させていただきました。本当にありがたいです。是非これからも、よろしくお願いいたします! (2015年5月14日 20時) (レス) id: 828e618828 (このIDを非表示/違反報告)
修華 - いきなりすいません!165日目新選組ではなく、165日目真選組だと思います (2015年5月13日 20時) (レス) id: 81f9e3415f (このIDを非表示/違反報告)
へたやん(プロフ) - 迦楼羅@乙夜さん» コメント有難うございます!面白いですか?!有難うございます。…そして来ました。この質問。ズバリ、お答えしましょう。夢主のバストは、……なんと、なんと、HとIの中間くら((殴 (2015年5月10日 9時) (レス) id: 828e618828 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:へたやん x他1人 | 作成日時:2015年5月5日 21時

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