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118日目吉原の女神 ページ10

日「晴太…。」

貴「会いたいかい?自分の息子に。」

僕は、窓のふちに座っていた。

日「Aかい…。別に、あんなみすぼらしい子が息子なわけないだろう。あたしに息子なんてものはありゃしないよ。」

日輪は窓から目を離してそう言った。

貴「そうか。じゃあ、なんで泣いているんだい?」

僕は一歩ずつ、日輪に近づいていく。

日「別に、泣いてなんかいないさ。」

貴「そう…」

僕は優しく、日輪の頭を撫でた。

貴「泣きたいなら、泣いてしまえばいいさ。貴方は一人の女なんだから。我慢する必要なんてない。」

少しの静寂が流れる。

日「うぅっ…」

日輪は目から大粒の涙を流しながら、僕の腰に抱きついてきた。

貴「…」

僕はその場に座り、日輪の頭を優しくなでた。

―あなたは、脆いんだから。


  僕のように、涙を流すことを許されないわけじゃないんだから。


 僕には、心がないから、

  貴方の気持ちなんて全くわからないけれど。





日「あんたは全然。表情を変えないねぇ。」

僕の膝に頭を乗せている日輪は、そう言った。

貴「そうかい?これでもいつも笑っているつもりなんだけれど。」

僕はクスリと微笑みながら、そう言った。

日「ずっと笑っていて、疲れないかい?」

―疲れる?

日輪の言葉に、僕は日輪を撫でる手を止めた。

貴「疲れる…ねぇ。考えたこともないな。」

そういってまた、日輪の頭をなでる。

日「フフッ、それはあんたが幸せモンだからだよ。」

貴「クス、そうだね、僕は幸せ者だよ。」

―幸せなんて言葉、僕は知らない。

僕はゆっくりと立ち上がると、番傘を広げた。

日「もう行っちまうのかい?」

日輪が、さみしそうにこっちを見てきた。

貴「ああ。また来るよ。」

僕はそういって微笑むと、窓から出て行った。

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へたやん(プロフ) - 修華さん» コメント有難うございます。グロ系は大丈夫な方ですか。それはよかったです。(書いている私はだめな方なんですけど…)神威さんはちょっと純粋過ぎじゃないか?と、時々思う事がありますが、まぁ大丈夫だと信じています。これからも頑張らせていただきます。 (2015年5月6日 18時) (レス) id: 828e618828 (このIDを非表示/違反報告)
修華 - グロ系は全然平気ですのでお気になさらず^^ 神威の純粋さがね…もうですね…涙腺がぁぁぁぁ… 毎日楽しみに見てるんで頑張って下さい((´∀`)) (2015年5月5日 0時) (レス) id: 81f9e3415f (このIDを非表示/違反報告)
へたやん(プロフ) - 修華さん» コメント有難うございます!ちょっとグロい表現が多かったですね。スミマセン。毎日更新、頑張ります! (2015年5月4日 8時) (レス) id: 828e618828 (このIDを非表示/違反報告)
修華 - 救世主神威に涙ですっ!毎日更新お疲れ様です (2015年5月3日 23時) (レス) id: 81f9e3415f (このIDを非表示/違反報告)
へたやん(プロフ) - 琥珀さん» コメント有難うございます!頑張らせていただきます! (2015年5月3日 20時) (レス) id: 828e618828 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:へたやん | 作成日時:2015年4月11日 16時

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