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139日目私 ページ31

貴「…」

私は、重たい瞼をゆっくりと開けた。

―どこ、ここ。

目の前には、真っ白な天井があり、私は見覚えのない天井にゆっくりと体を起こした。

威「目が覚めたかい?A。」

私の隣にいた人物は、そういって貼り付けた笑顔を向けた。

貴「…貴方は、誰?」

私は警戒した様子で隣にいる男を見た。

威「!?…A?本当に覚えてないの?」

男は動揺を隠せない様子で私の顔をのぞき見た。

貴「…何を覚えているの。ここは研究所ですよね。」

私は男の顔から目を離さずにそう答えた。

威「…ちょっと待ってて。」

男はそういうと、部屋を出て行った。

―今のうちに帰らなくては。

私はふらつく足を動かしながら、部屋から出た。

貴「ここはどこ?」

私が周りを見渡していると、

阿「ああ。お前さん、起きたのか。」

いきなり後ろからかけられた声に私は振り返った。

貴「誰ですか、貴方。」

私がそういうと、かなり老けたその男は目を見開いた。

阿「本当に何も覚えてないのか?」

貴「先ほどの男もそういっていたが…一体私が何を覚えているのですか。」

私がそういって男の顔を見た。男は少し動揺しながらも、

阿「…困ったな、コンチクショー。」

そういって頭をかいた。その時、

威「いたいた。なんでこんなところにいるのさ。俺はちゃんと部屋で待っててって言ったよね?」

―言ってない。

私はそう思ったが、

貴「御免なさい。」

そういって男の顔を見た。

威「っ…いいよ。それより阿伏兎も起きてくれない?」

男はそういって私の腕をつかもうとした。が、

パシッ

私はその腕をはらった。

貴「私に…触るな。」

私の冷たい眼差しに男たちは驚いた顔をしたが、私がすぐに元の無表情な顔に戻ったため、そのまま私の前を歩き始めた。

―この人たちは、何?何が目的なの。

僕はどす黒い光を放った瞳を前を歩いている二人に向けた。

―殺せ。

私がそんなことを考えていると、いつの間にか先ほどいた部屋に戻っていた。

威「着いたよ。」

男は私を部屋に招き入れ、ドアのかぎを閉めた。

―殺されるの?私は。

別に、それでも構わないと思った。今の私に、生きる意味は何もない。ただ、周りよりも優れた実験体として扱われるだけ。

威「早速だけど、君の名前は?」

男は私の顔を見て言ってきた。

貴「名前は…M-7564。」

私の言葉に、男たちは顔を見合わせた。

阿「それが…お前さんの名前か?」

私は頷き、

貴「正確に言えば、実験体番号。」

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へたやん(プロフ) - 修華さん» コメント有難うございます。グロ系は大丈夫な方ですか。それはよかったです。(書いている私はだめな方なんですけど…)神威さんはちょっと純粋過ぎじゃないか?と、時々思う事がありますが、まぁ大丈夫だと信じています。これからも頑張らせていただきます。 (2015年5月6日 18時) (レス) id: 828e618828 (このIDを非表示/違反報告)
修華 - グロ系は全然平気ですのでお気になさらず^^ 神威の純粋さがね…もうですね…涙腺がぁぁぁぁ… 毎日楽しみに見てるんで頑張って下さい((´∀`)) (2015年5月5日 0時) (レス) id: 81f9e3415f (このIDを非表示/違反報告)
へたやん(プロフ) - 修華さん» コメント有難うございます!ちょっとグロい表現が多かったですね。スミマセン。毎日更新、頑張ります! (2015年5月4日 8時) (レス) id: 828e618828 (このIDを非表示/違反報告)
修華 - 救世主神威に涙ですっ!毎日更新お疲れ様です (2015年5月3日 23時) (レス) id: 81f9e3415f (このIDを非表示/違反報告)
へたやん(プロフ) - 琥珀さん» コメント有難うございます!頑張らせていただきます! (2015年5月3日 20時) (レス) id: 828e618828 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:へたやん | 作成日時:2015年4月11日 16時

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