救えない 黄緑 ページ43
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血だらけのAを抱えて廊下を走る。すれ違うメイド達には異様な目で見られたが、そんなことをいちいち気にしている場合ではない。
くっそ…！！なんでインカムで助けを求めなかったんや…！監視カメラだってあるんやからロボロにこっそり伝えることくらいできたやろ…！？なぁA！そんな俺達は頼りないんか…！！？
と、そこでふと気が付いた。
訓練場に監視カメラがあるのなら、とっくの昔にロボロが気付いている筈だと。
あいつもAのことを気に掛けている一人だ。こんなことが起こっていたらすかさず俺達に連絡を寄越すだろう。なのに、インカムに連絡なんて来ていない。
俺のインカムが壊れていたとしても、他の誰かが来ているのが普通だ。
それじゃあ、カメラの死角で起こったからロボロが気付かなかった？
いや、それもありえない。
城内にあるカメラは全部ロボロが設置したものだし、死角だったとしてもカメラが声を拾うだろう。
zm「…っ…!!とにかく、今はAが優先や…!!」
走るスピードを上げ、全速力で医務室へ向かった。
****
zm「ペ神！！」
足で勢い良く扉を開け放って中へ飛び込むようにして入る。
勿論、ペ神はそんな俺を見て呆然としていたが。
sn「ゾムどうかした…って、Aちゃん！？」
zm「Aが…Aが…！！」
椅子から飛び上がってこちらに駆け寄ってくるペ神に、腕の中でぐったりとしているAを見せる。ついさっき、急にAの口から大量の血が吐き出され、平常心が保てなくなっている俺はペ神に泣きつくことしかできなかった。
血だらけのAと、俺の焦っている姿を見て、ペ神はすぐにAの様子を観察した。
sn「…内臓が傷ついとる。ゾム、Aちゃんをベッドに運んで」
10秒もしないうちにペ神は顔を上げて俺にそう言い、薬品やらを取りに室内を走る。
zm「わ、わかった」
返事をして一番近くにあったベッドにできるだけ優しく、刺激が無いように寝かせた。
血色の悪いAの表情は苦しげで、早く何とかしなければいけないという気持ちが膨れ上がっていく。
sn「ゾムは怪我無い？」
幾つかの薬品と包帯を山ほど持ってきたペ神は、心配そうに俺に問いかけた。そういえば、Aの吐いた血が服に付着しているんだった。
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名月(プロフ) - ゆきちさん» ありがとうございます！励みになります！ (2020年4月12日 20時) (
レス) id: f9f0c292b9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきち(プロフ) - 色んな視点での情景がとても面白いです！お気に入り追加させてもらいました！ (2020年4月9日 12時) (レス) id: 1d6534994e (このIDを非表示/違反報告)
名月 - ねむるさん» あ、どもども!!そうですね、女主っすよ!!これから更新していきますんで!! (2020年2月4日 18時) (レス) id: 4c76c89200 (このIDを非表示/違反報告)
ねむる(プロフ) - ふーん お気に入り追加していくぅ！！！一応確認だけど女主でおk...？()プロローグから好み射抜いてますわぁ......更新楽しみにしてます！！誰かは察してくれ！！！！ (2020年2月4日 18時) (レス) id: f070b83cbf (このIDを非表示/違反報告)
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