救えない 黄緑 ページ41
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気がつけば俺は、訓練場の扉の前に立っていた。
息を少し整えてからドアノブに手をかける、その時。
兵士「アハハハハッ!!本っ当良いサンドバッグだよなぁ!!」
兵士「ほら早く立てよ!!」
兵士達の騒ぐ声が耳に入った。
…いじめ？
言葉から推測するに、おそらく兵士同士のいじめか何かだろう。
ここは幹部として見過ごせないな。
面倒くさいと思いつつ、アーニャがどうしてあんなに訓練場へ俺を行かせようとしなかったのか考える。まさか、兵士同士のいじめを見せないためか？
何でそんなことをする必要が…
瞬間、俺の頭は思考停止した。
扉を開けた、部屋の先。
兵士達が群がっている中心に、ボロボロの彼女を見つけたから。
思うよりも先に体が動く。
“クズ共”に認識されない程度のスピードでAの元まで移動。
彼女を優しく抱き上げジャンプし、安全な隅の方に降り立った。
Aは、既に意識を失っていた。
…それ程、痛い目に遭ったらしい。
口の周りにたくさんの血。床にも、壁にも。彼女の真っ白な手や顔だって傷だらけで血が滲んでいた。
ギリギリと噛み締めた歯が鳴る。
兵士「なっ…!!あいつが消えたぞ!?」
兵士「はぁ!?何でいきなり…」
兵士「お、おい…!!後ろを見ろ!!」
兵士「ゾ、ゾム様!?」
傷だらけのAを抱き締めながらクズ共を睨み付ける。
zm「……これは、どういうことや」
やっとのことで絞り出した声は今まで出したことが無いくらい低く感じられた。
クズ共が冷や汗を掻き始める。
兵士「いやっ…その…」
その姿がさっきのアーニャと重なり、更に苛ついた。
zm「Aはここの幹部やぞ？兵士の分際でこんなことしていいと思っとるんか？」
俺の大好きなAを、意識失うまで痛めつけたこいつらに、腸が煮えくりかえる。
兵士「ッ…!!ですがゾム様!!そいつは「あ゛？」ッ…A、様は…
私達兵士にも勝てない弱い方ではありませんか!!」
zm『Aって、どうして手合わせだと弱いのに戦争になると強くなるん？俺、戦争の時のAと戦いたいんやけど』
以前、2人で手合わせをし終えた後の会話が蘇った。
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名月(プロフ) - ゆきちさん» ありがとうございます！励みになります！ (2020年4月12日 20時) (
レス) id: f9f0c292b9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきち(プロフ) - 色んな視点での情景がとても面白いです！お気に入り追加させてもらいました！ (2020年4月9日 12時) (レス) id: 1d6534994e (このIDを非表示/違反報告)
名月 - ねむるさん» あ、どもども!!そうですね、女主っすよ!!これから更新していきますんで!! (2020年2月4日 18時) (レス) id: 4c76c89200 (このIDを非表示/違反報告)
ねむる(プロフ) - ふーん お気に入り追加していくぅ！！！一応確認だけど女主でおk...？()プロローグから好み射抜いてますわぁ......更新楽しみにしてます！！誰かは察してくれ！！！！ (2020年2月4日 18時) (レス) id: f070b83cbf (このIDを非表示/違反報告)
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