曇り ページ38
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an「私言ったよね？幹部達に近付かないでって。なのになんで毎朝毎朝お前と幹部達が近くにいるの？ふざけないでよ、私との約束だったじゃない!!
それにお前のせいでグル君に怒られたわ!!どうしてくれるのよ、これじゃあ私の印象がお前と同じ無能だわ!!」
「…す、みませ……」
an「謝って済む事じゃないの!!お前のせいで私が無能になったらどう責任を取ってくれるわけ!!?」
アーニャのヒールが俺の腕に突き刺さって血が滲むのが、涙で濡れた視界でぼんやりと見えた。
…また、傷が増えたな。肋、綺麗に治るかな。
そういうことを考えて、痛みを紛らわす。
ペ神に薬貰えないかな。あぁ、でも出来損ないの俺が使うより、もっと生きる価値のある人達に使って欲しい。ほら、コネシマとかシャオロンはいつも手合わせをしていて生傷が絶えないから、彼らに使わせよう。このくらい、数ヶ月あったら自然に治るさ。
ーーーーーーーーーー
……それから、5分が経った。床は俺の血で汚れていて、辺りに飛び散っている。片付けるの、大変そうだ。
an「ふぅ…もういいわ。あなた達、好きにしなさい」
満足げにアーニャがそう言うと、その場で見ていた兵士達が喜びの声を上げる。
兵士「よし、今日はあれを使おう」
兵士「いいなっ！でもゾム様達が来るかもしれないから気をつけてやろう」
「ッ…」
あぁ、今日も始まる。地獄の苦痛が、第２ラウンドが。
視界がぐちゃぐちゃで何も見えないが、はっきりとわかる。
兵士達が、あらゆる武器を持って気味の悪い笑みを浮かべているということを。
もうこの場には、アーニャの姿はなかった。
ーーーーーーーーーー
無理矢理立たせられ、殴られる、蹴られる、刺される、撃たれる…その繰り返し。
俺の仕事は、日々訓練に励んでいる兵士達とアーニャのサンドバッグだ。
だからチーノ君にはこの仕事内容は教えられない。教えたら、皆に迷惑を掛けることになる。それだけは絶対に嫌なんだ。
それに、こういう扱いは昔から慣れている。今更痛い、やめて、なんて思っても自分の口からは出てこない。
「ッ…ッ…」
痛いことには変わりないけど、アーニャに比べればまだ優しい方だ。少し耐えればいいだけの話。
けれど、早く終わってほしいというのも事実。何せ肋が折れているのだ、休まなければ悪化してしまう。
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名月(プロフ) - ゆきちさん» ありがとうございます！励みになります！ (2020年4月12日 20時) (
レス) id: f9f0c292b9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきち(プロフ) - 色んな視点での情景がとても面白いです！お気に入り追加させてもらいました！ (2020年4月9日 12時) (レス) id: 1d6534994e (このIDを非表示/違反報告)
名月 - ねむるさん» あ、どもども!!そうですね、女主っすよ!!これから更新していきますんで!! (2020年2月4日 18時) (レス) id: 4c76c89200 (このIDを非表示/違反報告)
ねむる(プロフ) - ふーん お気に入り追加していくぅ！！！一応確認だけど女主でおk...？()プロローグから好み射抜いてますわぁ......更新楽しみにしてます！！誰かは察してくれ！！！！ (2020年2月4日 18時) (レス) id: f070b83cbf (このIDを非表示/違反報告)
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