晴れのち曇り ページ30
Aside
食事を終えた彼らはそれぞれの仕事を済ませようと食堂を出て行った。
俺は一人で食器洗いをするつもりだったのだが、どういうわけかショッピ君が食堂に残っている。
何故ここにいるのか聞いてみたいものの変に話し掛けて相手を刺激してしまえばいけないので背中に穴が空くほどの視線を感じても黙って作業をすることを選んだ。
不意に。
shp「それ、貸してください」
ふわりと後ろから何かに包まれた。続いて耳元でショッピ君の声。
驚いてパッと声のした方を見ると、皿を持っている俺の右手がショッピ君の右手で押さえられていて、まるで…後ろから抱き締められているかのようだった。
突然の出来事に脳が上手く機能しない。今までこういうことをされたことがなかったからだろう。
そして、何より。ショッピ君の綺麗に整った顔立ちが近くて心臓がバクバク鳴っている。どうしてここの幹部はこんなにもかっこいいのか。
そんなことを思っていると、何処からか走ってくるような足音が聞こえた。
耳を澄まそうとした瞬間。
shp「聞いてるんですか？A先輩」
ショッピ君がさらに顔を近付けてきて、俺の脈拍と血圧が一気に危険レベルに突入した。
ま、待て。これはいつから恋愛物語になったのだ。頼むからこういうのはアーニャにしてくれ。俺は専門外だ。
それにショッピ君は俺のことが嫌いなはずだ。こんな風に体をくっつけてくるなど………あ。
「…ペ神に、変な薬でも飲まされたのか？」
ありえない話ではない。
以前、ペ神が開発した「デレ薬」を飲まされそうになったことがあったからだ。
ちなみにあの薬は処分した。
shp「…はっ？」
ショッピ君に睨まれる。
やばい。やってしまった。
すぐさま弁解の言葉を言おうとしたが、それよりも早く
shp「貸して、言うてるんすけど？」
殺気の込められた言葉のナイフによって、俺は何も言えなくなった。
震える手で黙って皿をショッピ君に渡す。
と。
rb「ショッピゴラァッ!!!」
ロボロが食堂に勢いよく入ってきた。
なるほど、さっきの足音はロボロが走ってきた音だったのか。
一人で納得していると、ロボロがズカズカと歩いてきて――何故か俺の腕を掴んだ。
shp「…何すか」
軽く混乱している俺を置いて、ショッピ君は不機嫌そうにロボロを睨んだ。
rb「お前、まだ仕事残っとるやろ。こんなんしとる暇あるんならさっさと済ませろや」
ぎゅっと腕を掴む力を強くするロボロ。
ごめん、痛い。左腕の傷がまだ塞がって…
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名月(プロフ) - ゆきちさん» ありがとうございます！励みになります！ (2020年4月12日 20時) (
レス) id: f9f0c292b9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきち(プロフ) - 色んな視点での情景がとても面白いです！お気に入り追加させてもらいました！ (2020年4月9日 12時) (レス) id: 1d6534994e (このIDを非表示/違反報告)
名月 - ねむるさん» あ、どもども!!そうですね、女主っすよ!!これから更新していきますんで!! (2020年2月4日 18時) (レス) id: 4c76c89200 (このIDを非表示/違反報告)
ねむる(プロフ) - ふーん お気に入り追加していくぅ！！！一応確認だけど女主でおk...？()プロローグから好み射抜いてますわぁ......更新楽しみにしてます！！誰かは察してくれ！！！！ (2020年2月4日 18時) (レス) id: f070b83cbf (このIDを非表示/違反報告)
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