曇り時時晴れ ページ22
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明日は別の返事をして、彼らが何か反応をするかどうか見てみようか、などと思っていると、グルッペンがサンドイッチに手を付けた。
彼はいつも最初に食べてくれるため、皆の警戒が解けて結果、全員が完食してくれる。
俺としては嬉しい限りだ。
gr「今日も不味いな」
感想が感想だが。
しかし、美味しくないものを作る俺が悪い。もっと美味しい料理の作り方を学ばなければ。
まぁ、とにかく。食材が無駄にならなくてよかった。
an「…わたしぃ、もう食べれなぁい」
べたべたとしたアーニャの声に、自分の中で何かがブチッと切れた。
rb「えぇ？まだめっちゃ残っとるやん」
アーニャの席を見る。アーニャの右隣にロボロ、左隣にシャオロン、向かい側には兄さんがいた。
彼女のために用意した皿の上には、一口しか食べていない、歯形の付いたサンドイッチ。
俺は、奥歯を噛み締めて怒りを抑える。
だめだ、こんなことで怒っては。
俺が、嫌われるだけだから。
an「だってぇ、おなかいっぱいなんだもぉん」
ちなみにだが、言っておく。
アーニャはいつも食べ物を残すため、皆とは少なめに盛っているのだ。
ゾムが食害をするのに増やしたわけじゃあるまいし、あの量なら簡単に食べられるはず。
なのに。なのにこの人は。
込み上げてくる怒りを精神力で何とか抑え、笑顔を作る。
「残してもいいよ」
an「ほんとう？やったぁ」
ニコニコと笑いながらアーニャは皿を差し出す。
いつもなら、このまま皿を受け取ってキッチンへ向かうのに。
今日は違った。
gr「それはだめだゾ。ちゃんと食べろ」
グルッペンが、そう言ったのだ。
「えっ…」
思わず声が出てしまう。
彼の今の声のトーンでは、感情を伺えない。一体この人は何を考えてそんなことを言ったんだ？
動揺で上手く思考をまとめられない。
さらにそれを邪魔するかのようにグルッペンが続ける。
gr「食材を無駄にするな。どれだけ不味くても作ってくれた人と食材に敬意を払え。そんなこともできないのか」
不味くても、という言葉が胸に刺さったが…気にしないようにする。
an「…はぁい」
グルッペンのおかげでアーニャが食べてくれたから。
少し嬉しくなった俺は、頬が緩まないように下唇を強く噛んだ。
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名月(プロフ) - ゆきちさん» ありがとうございます！励みになります！ (2020年4月12日 20時) (
レス) id: f9f0c292b9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきち(プロフ) - 色んな視点での情景がとても面白いです！お気に入り追加させてもらいました！ (2020年4月9日 12時) (レス) id: 1d6534994e (このIDを非表示/違反報告)
名月 - ねむるさん» あ、どもども!!そうですね、女主っすよ!!これから更新していきますんで!! (2020年2月4日 18時) (レス) id: 4c76c89200 (このIDを非表示/違反報告)
ねむる(プロフ) - ふーん お気に入り追加していくぅ！！！一応確認だけど女主でおk...？()プロローグから好み射抜いてますわぁ......更新楽しみにしてます！！誰かは察してくれ！！！！ (2020年2月4日 18時) (レス) id: f070b83cbf (このIDを非表示/違反報告)
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