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テーマは"シックでクール"。
黒い背景に、黒いソファ。
散りばめられたメンバーカラーの花たち。
そこに六人で座って、何カットも撮影をする。
「OKでーす！」というスタッフの声を聞き、俺たちは固まった体をほぐした。
うーん、と大きく伸びをして、近くの椅子に座る。
さて、次はペアでの撮影だ。
俺は最後の撮影のため、一番最初に撮る樹と慎太郎を眺める。
ハグしたり、膝枕したり、一体どこがシックでクールなんだ、と思わせられるような撮影に自然と顔が綻ぶ。
ジェシーと高地も、二人仲良くいい笑顔で撮影していた。
いいなあ、なんて、ぼんやり思う。
俺もあそこまで、自然と笑顔になれたらいいんだけど。
向かい側の椅子で静かに本を読む彼を、横目でチラリと盗み見る。
骨張った手も、前髪で見えない瞳も、まるで周りを排除しているようで。
「俺たちも撮影がんばろうな」
なんて先輩らしく言うべきだろうか、そう少しでも考えた自分に後悔した。
いや、さすがに、無理だろ。
俺たちはそういうんじゃない。
楽しそうに帰ってきたジェシーと高地に「おつかれ」と声をかけ、席を立つ。
いよいよ俺たちの番だ。
「それじゃあ最初は背中合わせで、視線はこっちね」
カメラマンの指示に従い、北斗と背中を向け合って立つ。
ゴリ、と骨の感触。俺の骨か、コイツの骨か、なんてわからないくらいの距離だ。
次は向かい合わせ、その次は、俺が座って北斗が上から被さる態勢。
しんどくないかな、なんて考えながら上を盗み見れば、真っ黒な瞳が、真っ直ぐ前を向いていた。
感情が、読み取れない。
最後はさっきの花、持ってみよう。というカメラマンのアイデアに従い、いくつか花を見繕う。
そこでほんの僅かな、好奇心。
俺は、黒い薔薇を手にした。
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白梅(プロフ) - なぺこさん» なぺこさんコメントありがとうございます！嬉しい言葉がたくさん、、！不定期更新ですが、ぜひこれからも応援よろしくお願いします！ (2019年6月3日 16時) (
レス) id: ff41a5aa52 (このIDを非表示/違反報告)
なぺこ(プロフ) - とても面白いです！文章から、その時の情景がすごく伝わってきて読みやすいです！！好きです！応援してます！！ (2019年6月2日 22時) (レス) id: 7d886639bb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白梅 | 作成日時：2019年5月15日 18時
